仲間 ページ15
真咲Side
真咲「おはよーございまーす！」
今日も9時ジャストに風男室に元気よく入る。
出勤時間は決まってないにしても、家ですることなんてない俺にとって、家でずっと居るというのは落ち着けないもの。
言っちゃえば、最近はここに来てるほうが落ち着く。
それに、この時間にはみなさんも起きてすでに揃ってるし。
俺が風男塾に初めて来たときから…？
はや、一カ月とちょっと。
時間が流れるのって、早いもんだ。
あれからみんなともっと仲良くなれて、最初は壁を感じまくった怜生くんとも最近は普通に話せるようになった。
一人一人の趣味や行動パターンも把握済み。
そんなある日…
PiPiPi))
初日みたいに健水くんのパソコンが光って音を立て始める。
健水くんがタッチすると中央の壁に画面が映し出される。
何回見てもこのシステムが、一番慣れない。
怜生「今度は何だよ。」
このセリフも初日に聞いた気がする。
というか、毎回聞く気がする…
久々のこんなにしっかりした出動要請。
みんなも、気合が入っているのか緊張しているのか…
自然にスクリーンの方に体が向いていた。
光黄「あぁあ。爆発事故だ。事件の可能性あり。東京駅での爆発物の爆発。犯人は5時間後に倍の量の火薬をどこかしらで爆発させると犯行声明を残しているか…」
怜生「爆発物と資料はパソコンに送るから分析と特定を頼みたいってことか。」
健水くんがスクリーンの画面を切った。
それを合図に、それぞれが動き出す。
宙は資料や採取済みの犯人の指紋を見ながら何かを解析している様子。
怜生くんは今さっき送られてきた爆発物を鑑識室に持って行って調べ始めた。
光黄くんと健水くんが机に地図を広げて次の爆発場所の特定をしている。
やっぱり、こういう時どう動けばいいのか分からない。
でも…
健水「真咲？何してるん？」
光黄「ちょっとぐらい知恵かしてよ。」
二人の間に座らせていただく。
こういう時だからこそ感じる。
やっと…
なんとなく、仲間になれてきているんだって。
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