338.石柱 ページ15
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それにしても、見渡す限り石ばかり。
人の気配も全然ないし、一体ここで何をするんだろう。でも力をつけるための何かが、ここにはあるんだもんね…。
「森の賢者、ドルイドの聖地…」
ぽつりと呟きながら、あちこちにある大きな石を見上げる。
「メリオダスさまはドルイドの方々と面識が?」
「〈七つの大罪〉の任務でちょっとな」
「人の気配も全然ないようですね…」
いや、本当に。人なんて私達以外にいない。
誰かが現れる…といった様子もないし。
あちこち見渡していると、一際大きく立派な石柱が視界に入り私とエリザベスは同時に声をあげた。
「わぁ…立派な石柱!」
「すごいね…。これってドルイドの人達がたてたのかな?」
「そうかもしれないわね」
石柱をぺたぺた触ったり、じっと見つめたりして「ほぉ」なんて思わず感心の声をあげる。
他の石も大きいけれど、この石柱だけは一際立派で目立ってる。
なんだかまるで、ここの門みたい。
門のようなその石柱をくぐってみようとしたら、石柱
に気を取られて足元見ておらず、地面の小石に躓いてしまった。
前のめりになって転びそうになる体を何とか踏ん張って、耐える。
けんけんをしながら石柱をくぐるというなんともシュールな姿を見せちゃってちょっと恥ずかしい。
「…危ない危ない」
「A、大丈夫!?」
「うん、平気平気!」
バランスを崩すものの何とか転ぶのを防ぎ、ホッと一息つく。転んで怪我でもしたらまたメリオダスに小突かれてしまう。
最近はキングまでもうるさいからなぁ。気をつけないと。
…と、体勢を立て直して顔を上げた途端、思わず目を見開いた。
そして、「へっ?」と間抜けな声をあげる。
「A?一体どうし……え、こ、これは…?」
棒立ちになって固まっている私を心配したエリザベスが、石柱をくぐって来た。
そして私と同じような反応をする。
「どうなってるの…?」
視界に広がっているのは、さっきまでの平野ではなく美しい湖。奥の方に二つの大きな塔がそびえ立っていた。
辺りに咲く綺麗な花々、陽の光に照らされてキラキラと輝く湖。
石柱をくぐった瞬間違う場所に来たということだろうか。
「なんだ、もう入り口が開いてたのか」
「おお〜〜〜〜っ!すっげぇなこりゃ!」
「一体どんな仕掛け?」
メリオダス達も同じく石柱をくぐってきた。
みんな各々驚きの声をあげている。
「ど、どこでもドア…」
「プゴ!なんて?」
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きよか。(プロフ) - ななしさん» 和解出来ましたー( ; ; )いやぁ本当に…夢主頑張った…(T-T)続編もうすぐ始まりますので、また楽しみに読んでくだされば嬉しいです♪ (2021年11月2日 0時) (レス) id: eb7d68b815 (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - ことみさん» いつもありがとうございます!リズとの出会いのシーンは本当に一番書きたかったシーンだったので、そう言ってもらえて嬉しいです…!もうすぐ続編公開ですので楽しみにしていてください!! (2021年11月2日 0時) (レス) id: eb7d68b815 (このIDを非表示/違反報告)
ななし - 和解できてよかった…!本当に夢主は頑張りましたね。今後の進展もうずうずしながら待ってます!続編よろしくお願いします〜! (2021年10月6日 23時) (レス) @page47 id: 6684c52b13 (このIDを非表示/違反報告)
ことみ(プロフ) - 続編も、ドキドキワクワク楽しみにしながら待ってます! (2021年10月4日 16時) (レス) id: 59a391eb70 (このIDを非表示/違反報告)
ことみ(プロフ) - 黄昏の歌姫8シリーズお疲れ様でした!どの場面もとっても心に残ったんですが、リズとの出会いの場面が個人的にとっても胸がドキドキした場面でした!まさかの夢主ちゃんとリズが出会って七つの大罪の世界に来た意味を少しでも知れたのが鳥肌モノでした! (2021年10月4日 16時) (レス) @page47 id: 59a391eb70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きよか。 | 作成日時:2021年5月26日 21時