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『《
凛とした声と共に水もない場所から流れ落ちるようにかさを増す濁流が炎を消してゆく。
魔術の通りに水でできた檻の中へと大人の悪魔たち閉じ込められていく。彼らには水の首輪が嵌められて、水縄のリードの先は彼女に握られていた。
冷たい瞳を携えたままリードをくいっと引っ張って、目を逸らしたいほどボコボコにした大人の首を近くに手繰り寄せる。
『当主様にお伝えください。再度約束文を読み返し、二度と約束を破らぬようにと』
「ぐ、うぅ…」
『それと、一般悪魔…子供にも手をあげたことについては、魔関署の方に厳重対処頂くよう伝えます。以後細心の注意を払うように』
「で、すが、我らは貴方様を迎えに…！」
どぷん。と檻の上部のから落ちてきた水により、口答えをしていた悪魔の口が塞がれる。
がぽごぽと水中で息もできずもがき苦しむ悪魔を見て「ひいぃ！」と周りの大人たちすら恐怖の悲鳴を上げている。
しかし彼女はそれにぴくりとも眉を動かさない。
冷酷な鉄仮面は、彼らの前では剥がれない。
『肯定以外の返答は求めていません。言葉の意味が理解できたのなら、素直に首を縦に振りなさい。』
天井から滴る水を見上げた全員が必死に首を縦に振れば、彼女はリードを手放して手を横に振り魔術を解いた。
しばらく苦しそうにえずいたあと、揃って尻尾を巻いて逃げるように飛び去っていく悪魔たちの背中を、僕らは暫く見上げていた。
『…お二人とも、怪我はありませんか？』
さっきまでの悪魔と同じとはまるで思えない弱々しい声に目を見開く。
今の声は彼女から出たものなのか？爛々としていた目の光も、いつの間にか鳴りを潜めていた。
ut「ぼく、は、大丈夫」
sha「俺も。こんくらい余裕やわ」
『そう、ですか…っはぁあ、よかったぁ！！』
盛大にため息をつきながら胸を撫で下ろし、こちらに駆け寄ろうとする彼女の変わりように驚いて、半歩後ろに下がってしまった。
『…あ、すみません、私…っ』
僕の様子を見てピタッとその場に立ち止まった彼女は、顔を暗くして俯く。
そんな顔、させたかったわけじゃないのに。
どうしてかいつも通りに言葉がうまく出てこない。
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マジモンの名無し(プロフ) - 仮想話さん» 了解しました！ (1月24日 17時) (
レス) id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
仮想話(プロフ) - お立ち寄り頂きありがとうございます。全てのコメントを有り難く拝見しております。誠に勝手ではありますが、快適かつ楽しいサイト活用の為、当作品でのコメント送信は私宛のもののみに限らせて頂きたいと思います。ご理解ご協力のほどよろしくお願いします。 (1月24日 3時) (レス) id: 4dec9635f2 (このIDを非表示/違反報告)
仮想話(プロフ) - ベルナールさん» ベルナールさん、コメントありがとうございます！不定期ではありますが何年か先の完結目指して更新しますので、お付き合いくださると嬉しいです。 (1月24日 3時) (レス) id: 4dec9635f2 (このIDを非表示/違反報告)
仮想話(プロフ) - マジモンの名無しさん» マジモンの名無しさん、続編でもコメントをいただけるなんて恐縮です！寒い季節が続きますので、温かい飲み物を飲んでゆっくり過ごしますね、ありがとうございます！ (1月24日 3時) (レス) id: 4dec9635f2 (このIDを非表示/違反報告)
仮想話(プロフ) - 蘭欄さん» 蘭欄さん、コメントありがとうございます。趣味ながらできる範囲で研鑽に励もうと思います。ここまでお付き合い下さり本当にありがとうございました。 (1月24日 3時) (レス) id: 4dec9635f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：仮想話 | 作成日時：2024年1月16日 10時
