Chapter３１ ページ31
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メインと畑の撮影、今日上げる動画の編集を終わらし、今からAの面会へ向かう予定。
メインも畑も、動画のクオリティを絶対下げない。これを条件に、畑のみんなにも考慮してもらって、1日何度かAに会いにいく。確かに、仕事との両立は難しい。Aも、それを心配していた。だけど、そんなのへっちゃら。Aの思いに比べたら、全然、へっちゃら。
車に乗り込み、病院に向かおうとした。でも、ある思考が過ぎって、病院の途中ある、ある場所に先に向かった。
ーーー
ーー
病院に着くと、特有の薬品の匂いがした。
この匂いは、昔からあまり好きではなかった。小さい頃は、注射が大嫌いで。この匂いを感じた時は、嫌々と駄々をこねていた。
大人になっても、やっぱりこの匂いは、好きになれない。
彼女が入院する病棟に向かって、ナースステーションにて声を掛ける。彼女の担当看護師さんが俺に気付いて、「ごゆっくり」と、笑ってくれた。
スタッフの皆さんには、これから毎日面会に通う事を伝えていた。....自惚れにすぎないかも、だけど、万が一いきなり俺が面会に来たら、色々と、迷惑掛けちゃ、いけないから。
なるべく、人が少なそうな早い時間とか、遅い時間に来るようにはしている。
廊下を真っ直ぐ歩いて1番奥の病室に向かう。彼女の病室は1番角だった。
ノックをすると、はーい、と聞き慣れた声が聞こえる。
この返事を聞くのが、今は当たり前になっていて、��今日も元気そうだ��って思って、安心する。いずれ、この返事が聞けなくなる日が、来るのだろうか。...深く考えないようにしているけれど、やっぱり、考えては涙が滲む。
部屋に入ると、彼女はベッドでは無く、窓際にある木の丸椅子に座っていた。
『はじめさん、こんにちは』
「うん、こんにちは。...冷房効いてるけど、寒くない？ベッド戻らなくて、」
『大丈夫ですよ、まだまだ元気ですもん。余裕です』
ニヒヒ、と笑うA。
病衣はまた、一段とブカブカになっていた。
『すみません....毎日、来て頂いて』
「会いたいから、来るの。ダメ？」
『....ダメじゃ、ないです。嬉しいです、』
照れたように下を向く彼女。
....うん、可愛いすぎです。
「...あ、そうだ、良かったらこれ、」
『...？』
先程、面会前にある場所で買って来た物を、彼女に手渡す。
彼女は、それを手に取って、嬉しそうに微笑んだ。
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にんじん - 号泣してしまいました。素敵なお話をありがとうございました。大好きです。 (2020年12月4日 2時) (
レス) id: 979b35d4d9 (このIDを非表示/違反報告)
Daaa(プロフ) - サメ子さん» コメントありがとうございます！！そう言って頂けて....とんでもなく...嬉しいです...ありがとうございました！！！ (2020年10月15日 16時) (レス) id: 4b5c938df8 (このIDを非表示/違反報告)
サメ子 - お疲れ様でした！凄く良いお話でした……(；A；) (2020年10月14日 18時) (レス) id: 03b42f91b7 (このIDを非表示/違反報告)
Daaa(プロフ) - 天夢香さん» コメントありがとうございます！おおお、ド、ドハマリなんて...光栄ですありがとうございます！次回も何か書けたらいいなぁ(遠い目 (2020年7月26日 18時) (レス) id: 4b5c938df8 (このIDを非表示/違反報告)
天夢香(プロフ) - お疲れ様でした。3話読んだ瞬間どハマりしてしまいました。とても面白かったです！次回の作品も楽しみにしています…♪ (2020年7月26日 17時) (レス) id: 6c52710f91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Daaa | 作成日時：2020年7月5日 9時
