短編KZ集

姫の料理は恋の味IV ページ19

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帰りのHRが終わり、放課後になると忍が声をかけてきた。


｢今日、授業前にカフェテリアに集合だってさ｣

それって…！

｢何か事件がねーから教養会議って言ってたけど｣

事件じゃないんだ…
ちょっぴり残念だっけど、事件がないことはいいことだし、みんなとの教養会議もすごく好き！


｢俺、今日の調理実習のことでも話そうかな。
アーヤが話したかったら話していいよ｣

忍が話したら、私も話すことになると思うからそこに加わればいいよね。



そんな話をしている間に秀明について、私は周りを見ながら忍と距離を開け始めた。

だって、忍って目立つし、モテる。

その隣に私みたいなのがいたら、周りからの視線がひどいんだ。


｢私、寄るとこあるから先行ってて｣

理由を聞かれるかと思ってたけど、意外にもあっさりとOKしてくれたんだ。


忍が階段を登ったのを見て、後ろからそっと着いていく。

長い足をした忍はどんどん階段を上っていき、あっという間にカフェテリアに到着。


カフェテリアに着くと、いつもの目立たない席でみんなが揃っていた。


｢アーヤ、こっち！｣

黒木くんが手招きをして、上杉くんとの間を開けてくれた。
やっぱり黒木くんこういうの慣れてるなぁ…

｢ん？どうかした？｣

あまりにも黒木くんをじっと見すぎてたみたい。

私はブンブンと横に首を振り、席に着いた。



｢諸君、今日集まってもらった理由は…｣

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