“ひとり”は‘ひとり’を救うのだ

3：ひとり ページ3

今日も学校にいつも通り登校する

いつも通りの生活を送る

ひとりで本を読んでて、話しかけられて、笑顔で対応して別れる

そんな感じだ

俺は情報通だけど、自身の愚痴は聞いたことない

それぐらい、人と関わってるようであんまり関わっていない

でも、悪くは捉えられていないし、笑顔で対応してるから、それなりに好感度は上がってる

ちょうどいい距離というものだ

だから、この距離は好きなんだ

でも、他の人もそうなればいいとは思わない

俺みたいになっちゃ困る

だから俺は行くんだ

ひとりの所へ


「ねぇ、君さ、水野君だよね」


俺が話しかけたのは勉強以外不器用な子、水野忠彦

もう一度言うけど、俺は情報通だからどれが1番合理的で納得のいく接し方か分かる


「得意教科何かな？」

「社会…かな」


知ってるけど、聞く

だって、何で知ってるの？ってなるだろ？


「俺さ、理科と数学が得意なんだけどさ、社会がてんでダメで…よかったら教えてくれないかい？」

「いいよ」


心なしか嬉しそうに頷く水野君

そして、さりげなく相手の苦手な教科を得意ということで、聞いて聞き返すということができる…

つまり、かしを作らないということができる

計算尽くしたなとは思うけど…

ちょうど良く距離を保てるかつ、相手をグループの中にはめることができる

最善の方法だ

4：ひとり→←2：設定

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す