名探偵は知るらしい ページ37
箕浦警部達と別れて先刻の事件現場に行く
『ようこそお越しいただきました。名探偵殿』
「やあ……僕の弟くん?」
そういえば目元のマスクは外さずにニヤリと笑う彼
『因果でしょうかね?兄は探偵、弟は怪盗……真逆でございます』
そう言いながら外套を揺らす
「君の目的はなんなんだい」
僕が率直に聞けば彼は溜息をつく
『俺の目的は、許可をもらうこと』
……?
よくわからない
「許可って?」
『過去から逃れる許可』
そう言って彼はマスクを取る
『兄さんから僕に関する記憶を消す許可だよ』
「な……なんで、そんな事を」
『そして僕は先生と一緒にいる。怪盗をする理由は……兄さんと対になる為。俺は臆病だから完全に俺関連の記憶を消しても会いたいと願ってしまう。だから』
僕はそのまま黙る
「……そっか、なら僕は君を捕まえるとしよう」
『え、兄さん話聞いてた?』
今素が出たな
「うん、だから捕まえる。捕まえて太宰に全部解いてもらって君の名前を聞いて一緒に過ごす」
ぽかんと此方を見る顔は見覚えがある
『なら、勝負ですか』
「そうだよ。精々捕まらないようにね?二十面相」
『捕まえれるといいですね。名探偵殿?』
そう言って彼は笑う
『では、本日はこれにて幕引き……さようなら。良い夜を』
そう言って彼は外套を広げて消えた
先刻の話が嘘か本当かは判らないけど
捕まえて吐かせてやる
覚悟してなよ?二十面相
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リュカ(プロフ) - 麗花さん» 御丁寧にありがとうございます!直ぐに修正しますね (2019年10月22日 13時) (レス) id: 38f9297035 (このIDを非表示/違反報告)
麗花 - 名探偵が名探知になってます。目次をよくご覧下さい (2019年10月22日 12時) (レス) id: 91777e8ddd (このIDを非表示/違反報告)
リュカ(プロフ) - にわなずなさん» ありがとうございます!訂正しておきます! (2019年8月31日 13時) (レス) id: adae6a7d46 (このIDを非表示/違反報告)
にわなずな(プロフ) - 9ページ行ってくるが言ってくるになってますよ (2019年8月31日 13時) (レス) id: d640b39bc8 (このIDを非表示/違反報告)
リュカ(プロフ) - 蒼月さん» ありがとうございます!そう言ってもらえて嬉しいです! (2019年8月29日 9時) (レス) id: adae6a7d46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リュカ | 作成日時:2019年7月17日 20時