恋柱の継子は一途な恋をする ４ 【我妻善逸】

買い物先で　２ ページ9

善逸：「ここに、居ますけど？」

A：「・・・、善逸くん！」



私と男性の間に割って入るように、善逸くんは現れた。

ひゃーーー、頼もしい背中！



善逸：「うちの奥さんに、何か用ですかぁぁぁん？」

男：「べっ、別に・・・」

男：「いっ、行くか・・・」



きっと善逸くん、恐ろしい顔をしてるんだわ・・・。

二人の男性が退けるくらいの・・・。



善逸：「Aちゃぁぁぁん、遅くなってごめんよーーー！！！ 何もされてないっ？！ 大丈夫っ？！」

A：「うん、大丈夫よ！ 善逸くん、ありがとう！ かっこよかった〜」

善逸：「そっ、そうっ？！ うへへへへっ」



私の旦那様は、素敵だわ！

それに・・・

『うちの奥さん』って・・・、きゃぁぁぁーーー！！！

もう嬉し過ぎて、キュンキュンしちゃう！

私は善逸くんの奥さんなんだって、実感できるの・・・。



善逸：「荷物、持つよ。重いでしょ？」

A：「ありがとう」



野菜が入っている袋を、私の手から軽々と受け取る善逸くん。

本当、どこまでもかっこいいんだから〜！

好き・・・！



A：「そういえば・・・。善逸くん、何処に行ってたの？」

善逸：「あっ、そうそう。これ、柏餅！」

A：「えっ、柏餅っ？！ 嬉しい・・・！」

善逸：「歩いてたらさ、甘味処が今日特別に安いって、耳にしたんだ。ほら俺、耳いいから。Aちゃんの喜ぶ顔が見たくて五十個、買っちゃった〜！」

A：「善逸くん・・・、ちゃんと安い物を買うようになったのねっ？！」

善逸：「そっち？！ 喜ぶ方、そっちなのっ？！ まぁ、Aちゃんに似たのかな〜」

A：「ふふっ、どっちも嬉しい・・・。帰ったら、一緒に食べようね！」

善逸：「うん、食べよう」



一緒に過ごすうちに、似る部分も増えていくんだわ・・・。

それも、夫婦って感じがする！

善逸くんと手を繋いでいるが、更にそこから腕に抱き付いた。



善逸：「Aちゃん、積極的だね〜」

A：「善逸くんを、もっと感じたくて・・・」

善逸：「ん゛ん゛ん・・・、可愛い」



私たちは他愛のない会話をしながら、家への帰路を辿った・・・。

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