Episode : 066 ページ16
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sk「んっしょ......わわ、」
前が見えないくらいダンボールを抱えて、ゆっくり階段を下りようとするから、危なっかしくてスっと佐久間の手から何枚かのダンボールを取った。
iw「......貸して。俺持ってくから」
sk「へっ?!あっ...いいよ!持ってけれるよ?」
iw「前見えてないじゃん」
sk「んー...まぁ笑」
iw「でしょ?」
sk「あ!じゃあ半分こ!」
そう言って佐久間が笑うから、了承して少し少なくしたダンボールを渡した。「そっちのが多いじゃん!」なんて言ってるけど、そのまま歩き出せば、嬉しそうに笑った佐久間と話しながらゴミ捨て場に置いて、一応バラバラに戻ることにした。先に戻ろうと駆け出した佐久間の名前を呼ぶ。
くるり、と振り返った時にピンクの髪がふわっと揺れた。
秋なのに、さくらのような髪色のせいかあの日の姿と重なって、口から、想いが零れそうになった。
iw「......すき、」
sk「んー?なんか言った?」
iw「いや......今日、さ、またいい?」
sk「うん!大丈夫!」
よかった、聞こえてなくて。何事もなかったかのように誤魔化せば、佐久間はなにも疑わずに返事してくれて、笑った。駆け出した佐久間が小動物みたいで頬が緩んだ。
それを、見られていたことにも気がつかず。
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翠恋(プロフ) - かじられリンゴさん» かじられリンゴさま、コメントありがとうございます!そして嬉しいお言葉...!!創作者としてそんなこと言って頂けるなんて幸せです!泣 宜しかったらこれからも作品読んで頂けたら嬉しいです!これからも宜しくお願い致します! (2022年1月16日 17時) (レス) id: fb1d0da99a (このIDを非表示/違反報告)
かじられリンゴ(プロフ) - 完結おめでとうございます。とても面白く作者様の文章力と、物語の構成、どちらも大変すばらしく(誰?)とてもわくわくドキドキしながら見ていました。ありがとうございました (2022年1月16日 17時) (レス) @page50 id: c1fb10ca7d (このIDを非表示/違反報告)
翠恋(プロフ) - かじられリンゴさん» かじられリンゴさま、コメントありがとうございます!嬉しいお言葉を頂けて光栄です!更新頑張りますので、これからもよろしくお願いします! (2021年12月21日 22時) (レス) id: fb1d0da99a (このIDを非表示/違反報告)
かじられリンゴ(プロフ) - コメント失礼します!今日初めて読んだのですが、面白過ぎて、最初から今更新されているところまで一気に読んでしまいました!!お気に入り登録と、評価失礼します! (2021年12月21日 15時) (レス) @page32 id: c1fb10ca7d (このIDを非表示/違反報告)
翠恋(プロフ) - あべさくLOVEさん» あべさくLOVEさま、コメントありがとうございます!読んで頂けて嬉しいです!こちらの作品、リクエストは受け付けてなくて...申し訳ございません。引き続きお楽しみ頂ければと思います、よろしくお願いします! (2021年12月12日 23時) (レス) id: fb1d0da99a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翠恋 | 作成日時:2021年11月21日 15時