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中に入ると、統一感のない家具がたくさんあって、そのどれもがホコリをかぶりところどころ蜘蛛の巣がはっていたりしていた。
奥にはキッチンもあるけど、使っているような形跡はない。
しかし、ただの空き家にしてはなにか違和感を感じていた俺は、どこからか聞こえてくる足音に耳を澄ました。
軋むように響く足音は、きっと、木製の古びた階段を下りてくる音。
__________人か?それとも、獣か.........?
恐怖が俺の心を増幅していく中、とっさにテーブルに隠れた俺。
足音はどんどん近づいてきて、どうやらキッチンへと入ってきたようで少しだけだが姿が見えた。目を凝らすと、そこにいた人に俺は一瞬で心も視線も奪われた。
金色の髪。青色のピアス。
服の上からも分かる程よい筋肉のついた体。
まるでさながら王子様のような風貌に思わず息を飲んだ。
『.........だれか、いるの?』
弱々しく呟いた言葉よりも、その優しさで溢れる声にまた心が惹かれたのがわかった。
俺は、これもまた運命だったと信じたい。
『............けい、さん......?』
せめてなまえを。
意を決した俺は、テーブルの下から姿を現した。
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翠恋(プロフ) - 薮 実稲さん» 薮 実稲さま、コメントありがとうございます!応援して頂き、ありがとうございました!他の作品でもよろしくお願いします! (2017年10月14日 22時) (レス) id: 232e0efe2c (このIDを非表示/違反報告)
薮 実稲(プロフ) - 翠恋さん» 初コメ失礼します!前作から読んでました!なるほど!『不死鳥』がベースだったんですね!私もあの曲は好きで、よく歌います!完結おめでとうございます!次の作品も楽しみにしてます!!!! (2017年10月14日 20時) (レス) id: 827dad57af (このIDを非表示/違反報告)
翠恋(プロフ) - 機械音痴さん» コメントありがとうございます!続編はかなり好みがわかれる形になるかと思われますが、お付き合い頂けると嬉しいです。よろしくお願いします! (2017年9月8日 22時) (レス) id: 232e0efe2c (このIDを非表示/違反報告)
機械音痴 - 前作もとても好きでした、続編が出ていることに今日初めてきずき、驚きました、これからも応援しています (2017年9月8日 18時) (レス) id: 14f1af1369 (このIDを非表示/違反報告)
翠恋(プロフ) - けーた。さん» けーた。さまいつもありがとうございます!今回はちょっといつものハッピーエンド系ではないのですが、どうしても書きたくなってしまったので...最後までお付き合いして頂けたら嬉しいです!よろしくお願いします! (2017年8月17日 19時) (レス) id: 232e0efe2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:時雨 | 作成日時:2017年8月17日 6時