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#039 ページ39
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「なにやってんだよ、ばーか」
『......尚大』
もうこのまま帰ろうと着替え部屋に戻ろうと来たら尚大がいた。ドアの前に立っていた彼はきっと私を待っていたと思うけど、今は話す気がなくて下を向いてしまう。すると、尚大は大きな溜息をつく。
「あんだけ俺に『華』の品格がどうのこうの言ってたクセに、やっぱりお前はお前なんだよ」
『......文句言いに来たの?』
「おう。海琉がお前いなくなって忙しくしてるから、代わりに伝言にな」
伝言...?
何を言われるのか、怖かった。だから、尚大の方を見ないようにしてドアに手を掛ける。
『__________......聞きたくない』
「おい!」
勢いよくドアを閉めて、鍵をかける。ドアの向こうで聞こえてくる尚大の声が聞こえたけど、私はそのまま窓まで走って泣き崩れた。
今まで頑張ってきたことが、それこそ全部崩れてしまいそうで、怖かった。
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作者名:時雨 | 作成日時:2022年11月19日 10時