華になる！《 Kairu.Tamura 》 (ページ23)

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#023 ページ23

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海琉くんの表情が頭から離れなくて、私はモヤモヤしていた。ダンスパーティー前に幻滅される訳にいかないし...と。だけど、頑張れば頑張るほど、今までは感じてなかった疲れを感じるようになってきた。なんでだろうなぁ...と考えていると、急に教室がざわめきだす。

「......お。いるじゃねーかよ、おい」

『......え?!織山先輩?!』

「ちょっと付き合って」

ズカズカ入ってきた織山先輩...尚大、は私の手を掴むと行き先も言わずにずんずん歩き出す。心当たりがなくて困惑していた私は、非常階段まで出たところでようやく解放された。

『あの、一体なんの用』

「お前さ、なんか最近変だぞ」

『へ？てか先輩、言葉遣い...』

「いいだろ別に」

いやいやあなた学園の『顔』なんだから、そういう態度取ったらダメなんじゃ...と考える私の前まで近づいた尚大。そのまま

『いっ...?!』

「......つまんない顔してんな」

『ど、どういう意味ですか?!失礼ですよ?!』

「無理してんのバレバレだっつってんの」

頬をぎゅっと摘んだ尚大に、思わず大きな声を出してしまった。慌てて周りを確認して、誰もいないことにほっとした。

尚大は私の頬を今度は手でぎゅっと潰す。今絶対、『華』には到底離れた顔をしているだろう。

......海琉くんには、見せられないような、顔。

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