Episode : 018 ページ18
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dt「......照?」
iw「えっ?!なに?」
dt「いや、俺ちょっとスマホ見当たらないから、教室行ってくるね」
iw「あ、うん!わかった!」
そう言って駆け出した舘さん。時間的に、しょうたたちと一緒に下りてきそうだな、と思った俺は1人でSNSでも見て待とうとしていた。
「......あ、あの!!!」
突然、ボリュームがバカみたいにデカい声で話し掛けられてすごくビビった。声の方を見ると、そこには佐久間がいた。ぎゅっとリュックの肩紐を握り締めて、俺を見上げる。
あまりの驚きで固まってしまう俺に、佐久間は「え、えっと...」「そのっ...」と言葉を探すように口を動かす。一生懸命な姿に思わずきゅん、としながらも、目黒やラウールがまた来るんじゃないかと内心ヒヤヒヤしていた。そして、決心したように顔を勢いよく上げた。
sk「......ごめんなさい!」
iw「へっ?」
sk「こ、この前!ぶつかったのに、謝れてなかったから...」
iw「いや、俺の方がぶつかった訳だし、気にしてない」
sk「そ、それと、」
まさか君の方から歩み寄ってくれるなんて、思わないじゃん?
神様、今度こそチャンスくれたってことですか?
sk「さっき、なんて言おうとしたのか気になってたの...俺、岩本くんともっと話したい」
iw「......俺、も」
風が吹き抜ける。フワッと彼の長い前髪が風に吹かれてその綺麗な顔がよく見えた。
いつも真っ白だなって思う肌が、ほんのり紅く見えたのは、気のせいだろうか?
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「__________......俺も、佐久間と話したい」
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作者名:翠恋 | 作成日時:2021年10月24日 0時