Episode : 017 ページ17
・
1日の授業を終えて、今日はふっかたちと4人で遊ぶ約束をしている。この前断っちゃったし。チラッと佐久間を見るとすでにラウールが「佐久間くん帰ろうよ〜」と彼の机の横に座り込んで待っていた。
俺は、気にしない振りをして教室を出た。早足でB組に行くと、舘さんだけが鞄を持っていた。
iw「あれ。まだ準備してないの?珍しくない?」
fk「悪ぃ照!俺としょうた、掃除当番なっちゃった」
dt「いいよ急がないで。2人で待ってるし。ね?」
iw「おう。んじゃ、下で待ってるわ」
fk「OK!」
nb「ふかざわ、早くしろ」
fk「マジでしょうたと掃除当番だと終わんねーんだよ」
dt「しょうた、綺麗好きだからね笑」
箒とバケツと雑巾をふっかに押し付けるしょうたと、渋々受け取るふっかの2人に「またな」と手を振って、舘さんと階段を下りて昇降口に行く。上履きから靴に履き替えて、入口の窓ガラスの前で待つことにした。
次々に下校していく生徒たちが通り過ぎていく。俺と舘さんが特に気にすることなく......まぁ人望ある舘さんは時折手を振ってたけど、2人で新しいクラスについて話していた。
dt「C組はどんな感じなの?」
iw「んー、特になんにもないよ。康二がめっちゃ絡んでくるけど」
dt「ふふ。康二がいるだけで賑やかそうだね」
iw「そっちもふっかとしょうたいたらうるさいんじゃない?」
dt「もう担任の先生困らせてるよ笑」
iw「めっちゃ想像つくもん笑」
少しすると、人通りが途切れた。だから、必然的に通った人が目に入っただけ。別に、探してた訳じゃないけど。
......佐久間、1人で帰んのか...。
靴に履き替える彼を、ガラス越しに見つめる。パッと顔を上げた彼に反射的に俺は背を向けた。
・
632人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:翠恋 | 作成日時:2021年10月24日 0時