Episode : 016 ページ16
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康二がラウールと戻ってくると、康二が俺の所へとやってきた。俺の前の席に座りながら「どうやった?!」なんて瞳をキラキラさせている。
iw「......別に、なんもなかった」
kj「ええっ?!照にぃ、意外と奥手やなぁ」
奥手って...まぁ、確かに見てるだけでいいって結局勇気のない奴の都合のいい言葉か。
冷静に心の中で自分にツッこんで、康二にやんわりとさっきのことを説明する。話したことは、ここは伏せておこう。
iw「阿部とか......誰だっけ...あ。目黒が、話に来てたから」
kj「そうなんかぁ...うーん、ガード硬めやな」
iw「もういいって、康二」
タイミング良く午後の授業の予鈴が鳴って、康二が席へと戻った。まだ帰って来ない斜め後ろの彼をチラッと見る。
せっかく、話せそうなチャンスだったけど、やっぱり難しい。
それに、向こう...目黒とかラウールは、完全に俺の事を宮舘派の敵だと認識していて敵対心剥き出しだし。もっともっと深いとこまでいってしまう前に止めておかないと、いつかとんでもないことになりそうで現実から目を逸らそうと目を閉じて机に伏せた。
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作者名:翠恋 | 作成日時:2021年10月24日 0時