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そういえば、小さくなってから1人で外に出るのは初めてだ。
それに、この土砂降り...ちょっと大きな水溜まりになんか落ちたら、今の俺は溺れ死んでしまう。そう思った。
だから、最新の注意をしながら住んでるマンションの1階にはなんとか辿り着いた。問題はここから。
いのちゃんは、果たしてどこに行ったのか。
......ここで待つのが無難なんだろうけど、生憎今の俺にはそんな冷静な判断なんかつかなくて。
通い慣れてる近くのコンビニかな、と予想して道へと出た。車などの通行量が少ない道だから、花壇のところを歩いて行けば人に踏まれたりする心配もないだろうと思った。葉っぱで雨避けにもなるし。
懸命によじ登って歩き出すと、向こうから自転車がやってきた。
風で煽られたら大変だ、と思い葉っぱに隠れた、けど。
『__________っ?!うあっ...!』
よろけてきた自転車が、俺のいた花壇にぶつかった。
なんとかぶつかるのは免れたものの、次の瞬間、体がグイッと引っ張られて宙へと浮いた。
『......う、うわぁ!!嘘だ嘘だー!』
自転車が発進したかと思えば、どうしてか俺はその自転車とともに走っているではないか...!
訳の分からない状況にかなりパニック!しかも寒ぃし!
だけどその人はどうやら漕ぐことに必死なようで、俺の叫び声なんか届きやしない。
マジで死んじゃうっ...!
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翠恋(プロフ) - 名無しさん» 名無しさま、コメントありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです!またどこかの作品でお会いできたら光栄です、呼んで頂きありがとうございました! (2020年3月28日 7時) (レス) id: fb1d0da99a (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 完結おめでとうございます!小さくなった有岡くんを想像しながら読んでいました。世界観が優しくて、読んでいて癒されました^_^ (2020年3月27日 22時) (レス) id: 2b47a80d13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:時雨 | 作成日時:2019年12月12日 17時