Hikaru : 12 ページ23
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「おい。お前......次の駅で下りろ。」
男らしい低い声が満員電車内でもはっきりと響いた。
その声を聞いた途端、安心感から俺は体の力が一気に抜けてしまった。情けないことに、自分の体を支えられないほど。
「ちょっ......おい、大丈夫か?!......あ、てめぇ！待て！......くそ、」
「......やぶ、」
薮が俺の体を支えようと手を伸ばしたのをいいことに、痴漢は人混みに紛れてホームへと逃げて行ってしまった。
幾分人混みが緩和された車内で、俺は薮に抱き抱えられるようにかろうじて立っていた。
久しぶりに感じた薮の温もりに、匂いに、なんだか凄く胸の奥が締め付けられるけど、それでも。それなのに。
「__________大丈夫か？伊野尾」
「.........えっ......あ、うん...」
今の薮には、俺は伊野尾としか映ってなくて。
こんなに近い距離にいるのに、俺は俺じゃないから。
そのことが、なんだかすごく辛くって。
「__________え?!ちょっと......伊野尾？落ち着けよ」
「うっ......う、ごめっ...ｸﾞｽｯ......」
溢れだした涙を、止めることなんかできなかった。
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翠恋(プロフ) - やぶひかLOVEさん» ありがとうございます！これからもいろいろな作品を書いていきたいと思いますのでよろしくお願いします！ (2017年8月26日 6時) (
レス) id: 232e0efe2c (このIDを非表示/違反報告)
翠恋(プロフ) - いくさん» 最後まで読んで頂き、ありがとうございました！続編など検討中です！これからもどうぞよろしくお願いします！ (2017年8月26日 6時) (レス) id: 232e0efe2c (このIDを非表示/違反報告)
やぶひかLOVE(プロフ) - 完結おめでとうございます!めっちゃ面白かったです! (2017年8月24日 22時) (レス) id: 1bda22289a (このIDを非表示/違反報告)
いく(プロフ) - とっても楽しかったです。最後はどうなるかもドキドキしました。結婚してからの続編もみてみたいです。おつかれさまでした〜 (2017年8月24日 22時) (レス) id: bf142477e0 (このIDを非表示/違反報告)
翠恋(プロフ) - 雄愛さん» コメントありがとうございます！私自身も書いていて楽しかった作品なので良かったです！後日談、構想に入れさせて頂きますね！ご意見ありがとうございます！また他の作品でもお会いできたら嬉しいです、ありがとうございました！ (2017年8月24日 2時) (レス) id: 232e0efe2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠恋
| 作成日時：2017年8月11日 23時
