検索窓
今日:6 hit、昨日:3 hit、合計:2,738 hit

4 ページ4

穂積side


Aは、不思議な空気をまとってる。

無口で

無表情で

優しい。



Aが笑った所は、一度も見た事がない。

だから、よく誤解されるんだけど
本人はさほど気にしていないようで。


だから
俺らも気にしなくなった。



クラスメイトの誰かは、奥西と似てるって話してたけど

全然違う。


冷たいけど、暖かい。




いつか、見れるんだろうか。
Aの笑った顔。
もし、そうだとしたら、それを初めて見られるのは俺がいい。
そう思えるほど
俺らはずっと一緒にいる。



「ねぇ。本当はやっぱり応援行きたいんじゃないの?」



花蓮の声にはっとした。


「え?」

「行こうよ。ひろくんさんのバスケの試合。」


今日は、同じマンション、ミルフィーユに住む
宏紀にとって、中学最後のバスケの試合だ。


最後の試合なんだから、応援しないと後悔するよ。


なんていいながら
俺に笑顔を向ける花蓮は、本当にいいやつだと思う。



今まで付き合った女の中で、
1番真っ直ぐで思いやりがある。


「じゃぁ、行きたい。」

「そうこなくっちゃ!」


花蓮と会場に急ぐと
まだ試合は始まっていないようで、みんなと合流できた。



『花蓮ちゃん誕生日おめでとう』



Aがカバンの中から飴を取り出して花蓮に渡した。



「ありがとうございます!Aさんと話せて嬉しすぎる!!」



相変わらず無表情のAが指で鼻を擦った。


あ。
照れてる。

Aの癖。



『なに?』


俺の事を少し恨めしそうにみたAは、
ふいっとそっぽを向いた。

そして、駒井ちゃんと奥西の手をとると俺から距離をとるように観客席へと歩いていった。



「どうしたの?」



心配そうに俺の顔を覗く花蓮に、


「俺達も行こう」


そう言って手を取った。

5→←3



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (7 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
11人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ころっけ - いかがお過ごしでしょうか?小説についてですが書くのを休まれても、ずっと上げなくても全然大丈夫なので、気長に待ちたいと思います。とにかく、無理のなさらないようにお願いします(*ゝω・*)書くつもりがもうないようでしたら、そうおっしゃって頂いたら幸いです! (6月17日 22時) (レス) id: 87ea796562 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - ころっけさん» プリ小説読みました!最近追加されたんですね✧*。٩(ˊωˋ*)و✧*。同じ漫画にハマってる人がいると言うのはとても嬉しいですね!完結後のお話ってところもとてもワクワクしますよね!教えていただいて、ありがとうございます( *´`*) (6月11日 0時) (レス) id: 17114c4078 (このIDを非表示/違反報告)
ころっけ - ホントそうですね、!この漫画の夢小説は少ないので、あいさんが更新してくれるたび、嬉しい限りです(о´∀`о)プリ小説の方にも、テリトリーMの住人の夢小説が、新しく上がっています!そちらも良いと思うので、良ければお時間ある時見てください!応援してます! (6月10日 20時) (レス) id: 87ea796562 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - ころっけさん» この後の展開迷いますが。。。。みんな幸せになって欲しいです( ; ; ) (6月9日 14時) (レス) @page37 id: 17114c4078 (このIDを非表示/違反報告)
ころっけ - くぅ、、悲しいです。( ;∀;)幸せになって欲しい。 (6月7日 19時) (レス) @page26 id: 87ea796562 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あい | 作成日時:2023年6月5日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。