23 ページ23
岡崎と東京を行き来する生活のせいでなかなかAのお店に行けない日々が続く
もっと時間をかけてじっくりとお互いを知って連絡先を交換しよう、と自分の心に誓っているため連絡先も知らない
Aがどうやって過ごしているのかも分からずじまいでじれったい毎日
「徹也ーここなんだけどさぁ」
「うぉっ…………うん…」
虫さんに声をかけられたものの返事は上の空で虫さんがちょっとイライラしているのがわかる
「なぁ、徹也
Aちゃんのことが気になるのはわかる。
けどやることはちゃんとやらんと」
「うん…わかってる」
「さ、撮影頑張ろ」
リーダーの俺が頑張らなきゃな
ぺちん！と自分のほっぺたを叩いて俺はみんなと撮影を始めた
「あー！！！！やっと終わった」
俊光のその一言で俺たちは一気に肩の力が抜ける
やっと終わった…
これでAのお店に行ける
かれこれ2週間は行ってない
俺は急いで財布とケータイとタバコを持ってスタジオを出た
「徹也どこ行くのー！」
夢丸の声がしたが俺は気にせず足を進めた
「やっと着いた……」
そんなに離れていないはずなのにいつもより遠く感じたこの道
俺は【宵の明星バー】と書かれた看板が出ているのを確認して、お店の扉を開けた
いつもの鈴がなりAの笑顔と共に『いらっしゃいませ』という柔らかい声が聞こえる
カウンターの席に座り、Aの横顔を見つめる
『お飲み物何にされますか』
「ジントニックで」
『かしこまりました』
お店を見渡すと今日は席が満席に近いくらい客が多い
『ジントニックお待たせしました』
手際よくジントニックを作ってくれて俺はありがとう、と言う
すると隣に座っている女が俺に声をかけてきた
「えぇ〜東海オンエアの徹也さんですよねぇ？」
「え！！！やっばぁ〜い♡」
金髪の入念にカールされた髪の毛、体のラインが強調された服
俺の好みの女、なはずだけれど
今はAしか見えていない俺に色目を使っても何も感じない
でもファンにはちゃんと対応しないとな
「じゃ撮りますよーはい、チーズ」
俺がスマホのシャッターを押す時に
両脇にいた女が俺の腕に胸を押し付けてきた
Aのほうを見ると一瞬寂しそうな顔をしたのは、気のせいだろうか
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 94人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あ おき(プロフ) - Mrs.ぱんぷきんさん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2021年2月19日 8時) (
レス) id: e52f2c52a7 (このIDを非表示/違反報告)
Mrs.ぱんぷきん(プロフ) - 待っておりました…！こちらの作品も楽しく拝見させていただけたらと思います！更新お疲れ様です！頑張ってください！！！ (2021年2月19日 0時) (レス) id: 3c19ec381c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あ おき | 作成日時：2021年2月18日 21時
