【コラボ】学園という名の…②【歌い手】 (ページ5)

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熱～女主視点～ページ5

「柚子ちゃーん！朝だよー！」
『…ん』

なんだ…眠いのに…
体をゆさゆさと揺すられてちょっと不機嫌

『ぁ、おはよ…ござ、ぃます…』
なんだろ
頭がボーっとする

焦点が合わない目でろん先輩を見つめる

「……柚子ちゃん？」
『はぃ…なんですか…？』
私が答えるとろん先輩は手を伸ばしてきた
そして私のおでこにあててなにやら思案顔

「…熱…あるね」

「はい！測ってみて！」
私は差し出された熱測り機を受け取ると脇の間に挟んだ

しばらくして高めの音がなる
「８度もある！？」
『ぇ…』

「柚子ちゃん今日は休みね！先生には言ってあげるから！」

『…でも』
姫歌ちゃんが空君になにかしないか見張ってないと…

「ダーメ！ちゃんと寝ててね！行ってきまーす！」
『え、あ…行ってらっしゃい…』
私をふたたびベッドに戻すと時間に余裕がないのか慌てて行ってしまった

『…熱かぁ』
久しぶりだな
どうりで体が重いわけだ

それにしてもタイミングが悪い

『大丈夫かな…空君…』
生徒会の皆は信じてくれてると思う…たぶん
でも数人かは…ろん先輩もだし

『…寝よう』
そしてお昼からでも行ってちゃんと見てなきゃ心配でならない

生徒会の皆を信用してないわけじゃないけど

自分の目で見ていないと落ち着かない

なんだか眠れなくなってもう一度熱を測ってみる

ピピ、ピピ、ピピ、

『…８度７分…うわぁ』
これ、お昼までに下がってくれるかな

あぁ、早く治ってくれないかな…―――――

―――――
――――

『ん～…』

目が覚めるともう１時だった

熱をもう一度測ってみる
『７度９分…微熱か…』
これなら部屋から出ても大丈夫かな…

『ダメだよね…』
知り合いに見つかれば絶対に怒られる

怒られるのは嫌だ

でも行きたい

そう悩んでいると突然部屋の扉が開いた