【コラボ】学園という名の…②【歌い手】 (ページ29)

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弱くて～女主視点～ページ29

「なんで！？柚子ちゃん！生徒会には空がいるんだよ！？」
『っ……』

言葉が出なかった
必死なろん先輩を見てると胸が痛んだ

でも空君を信じてるから…

でもそんな事言ったらろん先輩が傷つくから…

そしたら姫歌ちゃんが来て―――

空君に話しかけている
やめて
貴方みたいな人が空君に話しかけないで
空君を苦しめないで…！

「柚子ちゃんは私を信じてくれるよね？」
『わ、私はっ……』
突然私を見てそう言う
姫歌ちゃんを信じてなんかいない
信じるも何も、あんな事しておいて…

「空君を信じるよ」

「俺も、柚子さんも」
まふまふさんだった
正直とてもビックリした

でもまふまふさんの目はしっかりと意思を伝えていて

もう…どうして…
どうしていつもいつもいつもいつもっ

貴方のせいで
姫歌ちゃんのせいで…っ
どんどん傷つく人たちが増えていく

まふまふさんだってかなり勇気を出したんだよ…
初対面の私をかばってくれたのに…

空君はいうも私をかばってくれてるのに…

どうして私はかばわれる側なの
いつまでも守られてちゃダメなのに
こんな時になるといつも何も言えなくて…

―――いやになる

気付けば姫歌ちゃんとろん先輩は出て行っていた

ああ…やってしまった
ろん先輩を裏切ってしまった…傷つけてしまった
私はなんて弱い

『ま、まふまふさん…ありがとうございました！』
「あ、うん」
『本当にごめんなさい！』
「いいよ…俺が言いたかっただけだから…」
お礼を言ったら、微笑み返してくれた

ふと、顔をあげると

『…空君？』
空君が顔を歪めていた

『ど、どうしたの？』
「いや…」
あ、これは―――

『っ話して！空君が思ってる事、溜め込んでる事！全部！』

全部聞くから…―――

そう言うと皆目を見張っていて
空君は「じゃあ…」と付け足した

「柚子も、だよ」