黒ノ桃 II (ページ32)

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「樹は北斗と居て幸せ？」
「えっ？」
「樹は北斗のこと愛してる？」
「俺は幸せだよ、北斗を愛してるよ」
「だったら北斗も幸せなんじゃないかな？」
「？？？」

樹の頭には？が大量に見える。

「大好きな人に愛されることが一番の幸せなんだよ、北斗は樹に愛されて幸せだと思うよ？」
「そうなのかな？」
「そうだよ！北斗は物静かであまり口が上手くないけど、樹を見てる時はすっごく幸せそうな顔してるよ」
「前に大我の家で集まった時とかね」
「不安に思うこととか全部北斗に言ってみたら？北斗ならちゃんと聞いてくれるよ」
「でもな、」
「北斗のことを愛してるなら、ちゃんと気持ち伝えてあげて。蓮が言ってたけど、本当の気持ちを伝えられると頼ってくれたんだって嬉しくなるんだって」
「分かった、今度言ってみる」
「うん、応援してる」

ちゃんと言葉で気持ちを伝えることって難しいんだよね、特に俺らには。
頼ることが迷惑とは限らないのに、どうしてもネガティブな考えになっちゃう。

「あと、ちゃんと好きって言うんだよ！」
「恥ずいんだけど」
「もぅ！自分の彼氏なんだから言いなよ」
「ジェシーとか毎日しつこいくらいに言ってくるよ」
「確かに、ジェシーは煩そう笑」
「好きだって思った時にちゃんと伝えるの、言葉にしないと相手には分からないからね」
「せっかく付き合ってるんだから、ちゃんと伝えなきゃ！」
「そうだな」