黒ノ桃 II (ページ21)

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「確かに、その足じゃ帰れないね、目黒迎えに来れないの？」
「今日、蓮終わるの遅いって」
「まじか、俺今日当直だから送って行けないや、ごめんな」
「俺が今日車で来ていれば積んで行けたんですけど、」

足を痛めて歩けないから迎えがいるのに、今日に限って蓮は終わるの遅いって言ってたし、とりあえず迎えを頼めそうな人に電話してみることにした。

「もしもし～、龍也？」
「大我じゃん、どうした～？」
「今ね病院何だけど、迎えに来てもらえないかなって」
「え、今から？いいけど、大丈夫？」
「うん、足痛めちゃってさ」
「分かった、じゃあ今から行くね～」
「ありがとう」

龍也が迎えに来てくれることになって、待ってる間に車椅子の彼と話してた。

「名前、言ってなかったですよね、俺は京本大我です」
「俺は田中樹です、怪我させちゃってすみませんでした」
「もう謝るのやめましょう、お互いの不注意だったんです」
「ありがとうございます」

龍也が来るまで話してると仲良くなって、せっかくだからと俺の家で一緒にご飯を食べることになった。
勿論、龍也も一緒に、蓮とジェシーは残業で遅くなるらしいから。