黒ノ桃 II (ページ15)

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お支払いを済ませて大我とお店を出ようとすると店員さんに声をかけられた。

「末長くお幸せになられることを祈っております」
「すみません大きな声でご迷惑をおかけしました。ありがとうございます」

店員さんにお礼を言い大我と店を出て、大我を連れてきて待機してたジェシーのところへ向かった。

「目黒、大我お疲れ」
「はぁ～怖かった～」
「大我ありがとうね」
「いい結果みたいだね」
「あぁ、言いたいことも言えたし」
「あの人強烈だったね、激変しちゃうからびっくりした」
「俺は大我が怒鳴った方にびっくりしたよ」
「え、嘘、ごめん」
「いいよ、嬉しかった」
「ふふっ、俺も直接言いたいこと言えたからよかった」
「ジェシーありがとな」
「俺は何もしてねーよ」

大我がお店に来た経緯とかを聞いて、ジェシーやしめにも感謝した。

「大我、おいで」
「(ギュッ)蓮、大好き」
「俺も大好きだよ、大我が男でも俺の大切な恋人であることには変わりないよ」
「うん、知ってる」

無事2人で家に帰ってきて、大我においでと手を広げるとギュッと飛びついてきた。
やっぱり落ち着く、香水をつけてない大我の匂い、この抱き心地、全てが愛おしい。

まだまだ偏見のある人は多いかも知れないけど、俺らは、少なくとも俺は気にしない、大我は男だけど俺の大切な恋人で彼女だから。
この日以降彼女が話しかけてくることもなく、大我に何か危害が及ぶこともなく、彼女が言ったのか会社では少しの間何人かの女性社員の間で噂になったけどすぐに終わった。