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＊
和也 side
優しい優しい…
本当に優しい潤くんは…
俺の歯医者にも付き合ってくれるらしい。
歯医者が歯医者嫌いで…
引くどころか、相変わらずだなと笑ってくれたり…
歯医者だからこそ怖いこともあるよな！
和は何されるのか分かってるもんな〜と。
俺の気持ちを肯定してくれる。
お店を出て、
家という名の歯医者へ向かう。
「 電話とかしなくて大丈夫？ 」
と…途中で聞いてくれたりもして。
震える俺の手の代わりに、
携帯を操作してくれた。
「 歯を…治してほしいです…。 」
震えた声。
でも、いつもよりしっかり伝えられたよ。
…潤くんが背中を押してくれたから。
「 んふふ、待ってるね。 」
と…
優しい父さんの声が聞こえた。
潤 「 親父さんびっくりするかな〜 」
和也 「 ん、たぶん… 」
潤 「 びっくりし過ぎて
和は怒られないかもしれないね。 」
和也 「 父さんは怒らないよ…
俺が虫歯になっても。
いつも気づいてあげれなくてごめん…って 」
潤 「 そっか。
じゃあ和と一緒なんだね。 」
和也 「 なにがですか… 」
潤 「 和も俺が虫歯でも
全然怒んなかったじゃん。
それに、ごめんって言ってたし。 」
和也 「 そうでしたっけ… 」
潤 「 そうだよ。
俺、昔の歯医者では虫歯作ったら、
ここも虫歯にして…ってすぐ怒られてたし。 」
和也 「 すごいですね… 」
潤 「 え？ 」
和也 「 怒られて折れない潤くんも凄いですし…
俺は自分にも虫歯あるから
説得力もなくて怒るに怒れないですけど、
だからその歯医者さんには…
虫歯なんてないのかなと… 」
潤 「 そっか、そういう解釈もあるんだな。
でも和はさ、
もっと自信もっていいと思うよ。 」
和也 「 なんでです…？ 」
そういう和は、
きょとんとした顔で俺を見てきた。
＊
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作者名：みぃたん | 作成日時：2020年2月5日 21時
