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こんなのダメだってわかってるのに
弱くて狡い心が、智の真っ直ぐな眼差しを拒むなんてできなくて
そんな私の表情を窺いながら
智の指先が迷うように頬に触れた、その瞬間…
今でも変わらない、優しさに溢れたその温もりと
まるで私を宝物みたいに甘やかしてくれる指先に
ふたり笑い合っていたあの頃まで、一気に時間が巻き戻った気がした。
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智…？
あの頃は、何でもない毎日が本当に楽しくて
ふたりでたくさん笑ったね…？
たとえ太陽の下で手を繋げなくても
人知れず守り続けなければいけない恋だったとしても
智が隣で笑っていてくれるだけで
私は世界でいちばん、幸せだって思えた
だけど…
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そんな愛しい日々に終わりを告げたのは私の方で
この優しい手を放してしまった事実は、何も変わらなくて
少し目を潤ませた智が笑いかけてくれても
今の私は、その笑顔に応えることなんてできなくて…
ただ、声にならない想いを涙に変えることしかできなかった。
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智「…A」
「…っ、、」
智「…A。何か言って…？」
「、…、、」
智「……智って、…呼んでよ」
「…、っぅ、…」
智「…もう一度、……俺に笑ってよ、A」
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切なそうに眉根を寄せた智が
まるで縋るように、私を見つめて…
その優しさと温もりに、形振り構わずしがみつきたくなる。
また、あの頃みたいに
智の隣で、一緒に笑えたら
何でもないありふれた日々を、一緒に過ごせたら
いつだって、穏やかに柔らかく笑う、
あなたの横顔を、またあの距離で見つめられたら…
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口を開けば、そんな欲望が溢れ出してしまいそうで
何もかも捨てて、その胸に飛び込んでしまいそうで
…ただ、狂ったように首を横に振ることしかできない。
だって…、そうでしょ…？
そんなこと、許される訳ない。
別れを選んだのは、私の方なのに…
やっぱり智の隣にいたい、なんて
今更そんな都合のいいこと、言えるはずないよ＿＿＿＿
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そんな私の姿を
どこか苛立ちにも似た、焦りを浮かべた表情で見つめた智は
一瞬、切なそうに顔を歪めたら…
ぐっと身体が引き寄せられるのを感じた、次の瞬間には
懐かしいあの甘い香りに、ふわ…っと包まれていた
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ハルキ(プロフ) - ともさん» ともさん、初めまして(*´ω｀)♪この長いお話をはじめから読んでいただいたようで、ありがとうございます。長い上に暗いっていう…、何だかもう救いようがなくてスミマセン。次章からは少し違った展開が期待できると思うので、どうぞ最後までお付き合い下さい。 (2016年7月17日 0時) (
レス) id: b6e2b0db31 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - ハルキさん♪はじめまして。ともと申します。イッキに拝見させて頂きました(^o^;)ドラマを観ているようでドキドキはらはら…涙流しながら(>_<)二人の健気さに微笑ましく思ったり時にはイライラしたり…更新を楽しみに待ってます。 (2016年7月14日 8時) (レス) id: b4753fc97a (このIDを非表示/違反報告)
ハルキ(プロフ) - 咲優さん» 咲優さん、いつもありがとうございます(*´ω｀)♪もうみなさんからのコメントもめっきり減るくらい、先の見えない暗〜い展開ですが(笑)、次章では少し光もみえてくる…かな？若いのに、千花ちゃんと裕太くんの方がよっぽどしっかりしてると思っているハルキでした(笑) (2016年7月9日 3時) (レス) id: b6e2b0db31 (このIDを非表示/違反報告)
咲優(プロフ) - ハルキしゃん♪おひさしぶりーふ(笑)いや、そこ迷うとこチガウ！千花ちゃんはよ連絡してー！って叫んでもうた(笑)このお話ももう移行なのね(*´ω｀*)楽しみに待ってますね♪ (2016年7月8日 8時) (レス) id: 4728198315 (このIDを非表示/違反報告)
ハルキ(プロフ) - 咲優さん» 咲優さん、先程アイスのコメントにレスさせていただきました！レスが遅くなり申し訳ないです(>_<) 本当にこちらのふたり、ここからどうやってハッピーエンドになっていくんでしょう…←お前がな 涙チョロリな展開ばかりですが、どうぞ信じて待っていてください！ (2016年6月19日 10時) (レス) id: b6e2b0db31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハルキ
| 作成日時：2015年12月13日 0時
