廃止撤回 ページ9
焦凍は、お母さんに今まであった色んなことを全部話していった。
俺と焦凍の間に出来た溝。
空白の期間のことを、焦凍はお母さんだけじゃなく俺にも話してくれた。
氷だけ使い、父さんを完全否定したかったこと。
今でも"最強"を、俺と目指すつもりでいること。
ヒーローになりたい、ってことも。
お母さんは、嬉しそうに笑って、焦凍の話を聞いていた。
……お母さんが笑ってるとこなんて久々に見た。
面会終了の時間になり、また来るよ、と俺と焦凍は病院を後にした。
「焦凍」
「なんだ？」
「次行く時、俺の話もしていいか？」
「もちろんだ。俺も知りてえ」
じゃあ次もまた一緒に行くか、と言うと、焦凍は「そうだな」と笑った。
「……焦凍も最近よく笑うよな」
「"も"？」
「ああ、いや……前までお前、めっちゃ怖え顔してたのに」
良い傾向だけどな、と付け加えた。
焦凍と笑い合う日が戻ってきたことを、俺はかなり嬉しく思っていた。
「なあ、A」
「うん？」
「……これ、明日からもこうじゃダメか？」
これ、と言った時、焦凍は指で車椅子をトントンと叩いた。
手押しの車椅子で通学しろってことか？
くるっと後ろを頭だけ振り向かせると、焦凍が興味ありげというか、ちょっとキラキラした目で俺を見ていた。
「……お前それ、押すの楽しかったとかそういう」
「違え」
「絶対そうだろ」
「…………ダメか？」
あ、否定しなかった。
「Aにとっては不便だろうし、無理強いはしねえ」
「いや……実技の授業があったら困る。たまにくらいならまだ____」
「たまにでいい」
「あ、そう…」
食い気味だな。
俺の場合、車椅子も含めてヒーローコスチュームだし、雄英じゃ大体の日は手押し車椅子で通学出来ないと思うけど……
まあ、焦凍がいいならいいか。
「……あれ」
車椅子押したい、ってことは
「……明日から、一緒に登校するってことか？」
「？ …そうだ」
焦凍がさも当然だろというような顔をしている。
足が動かなくなって以降、"一緒に登校"は廃止になっていた。
「……そうか」
顔がにやけそうになる。
また一緒に"歩ける"んだ。
その後、妙に機嫌が良くなった俺を、焦凍は不思議そうな顔で見つめていた。
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千椛(プロフ) - ヒーロー名が2人でショートケーキになるの、なんか嬉しかったです！更新楽しみに待ってます！ (2022年2月20日 22時) (
レス) @page16 id: 5a2d0a48cd (このIDを非表示/違反報告)
Re:(プロフ) - 夜空の流れ星?さん» コメントありがとうございます！めっちゃ嬉しいです…完結せず新作出してて申し訳ないです。期待に添えるよう頑張りたいです！ありがとうございます！ (2019年4月20日 22時) (レス) id: 9081ea5a92 (このIDを非表示/違反報告)
夜空の流れ星?(プロフ) - 新作品ですね！いつも影で見させてもらってます）(^_^;)頑張ってくださいね！ (2019年4月20日 22時) (レス) id: 654431c6cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Re: x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2019年4月20日 21時
