最高傑作の片割れは奇才へと変わった (ページ29)

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21、轟家ページ29

冬美姉さんの誘いで

爆豪と緑谷くんを連れ実家に帰った。

年末も実家に居たが日々の疲れのせいか

ずっと寝ていた。夏雄兄さんの怒鳴り声で目が覚めた。

今回もそうならないといいけど。

と思っているのも束の間、夏雄兄さんは怒り散らかした。

隣の爆豪が気まずそうにしているのも分かったが

私は夏雄兄さんにキレた。

「友達を上げてるのになんでそんなガキみたいな事が言えるの？」

冬美『ちょっと、A、』

「夏雄兄さんさ、ちょっとは恥ずかしいって思おうよ！一緒に頭冷やしに行こう！」

爆豪と緑谷くんに頭を下げた後、夏雄兄さんを引っ張り家から出した。

「あんまりA組の前で恥ずかしい事言わないで欲しい。」

夏雄『ごめん。でもな、アイツが母さんや焦凍にしてきた事も許せないしAもふざけたヒーロー名付けられて、一生残るのに、』

背後に私と夏雄兄さんを狙ったヴィランが居る。

どうやって始末しようか考えながら行くあてもなく歩いていたら

丁度夏雄兄さんの死角で私が別のヴィランに連れ攫われた。

荼毘『よォ轟A。』

「げ、」

荼毘『この前の火傷、跡になったから治してもらうぞ。』

空間移動なのか気付いた時には知らない建物の中にいて

ヴィラン連合の人達が私を囲うように立っていた。

死柄木『おい荼毘、ソイツはちゃんと怪我治せるんだろうな』

荼毘『治癒技術に関してはコイツの右に出る奴は居ないぜ』

「待って刺さないで！自分の事は治せないの！」

トガ『そぉなんだぁ！』

荼毘『しなれたら困るからやめろ。』

拘束されてる私に容赦なくナイフを振るトガを荼毘は止めている。

死柄木『コイツはどこまで治せるか知りたい。』

荼毘は私の手を自分の腕に当て治癒するよう命令する。

荼毘『触れたもの全部治癒かと思ったが違うんだな。炎は辞めろよ？どうなるか知らん。』

荼毘は…というか

ここに居る全員私より攻撃能力は長けているだろう。

素直に荼毘に従い治癒する。

死柄木『皮膚は治らないんだな。』

「申し訳ないけど一年以上前の傷は治せない。時効ってやつかな？あと病気も無理だから頼らないでね。」

爆豪のように誰かが助けに来るまで待つか。

いや、あの頃と違いコイツらも場所に留まるはずは無い。

インターン中なのできっとB組は気付くのが一歩遅れるだろう。

いつどのタイミングで逃げるか考えるしか無かった。