緑谷家の双子【MHA】 (ページ10)

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そのじゅう。ページ10

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「早速だが体操服着てグラウンドに出ろ」

と言ってくたびれた先生…相澤先生は寝袋から体操服を取り出す。

みんな着替えた後にグラウンドに集合した。
どうやらグラウンドに集まったのは私たちのクラスだけのようだ。

「個性把握…テストォ⁉」

「入学式は⁉ガイダンスは⁉」

今から個性把握テストを行うと言われ、みんな驚きの表情が隠せない。

なるほど、入学式すらも個性のためのテストに当てる。それは実に合理的だし”自由”だ。
本当に、さすが雄英、いろんな意味で規格外。

個性把握テストとは、個性を使ってもいい体力テストのようなものらしい。

なるほど、楽しそうだ。

その時かっちゃんが呼ばれて試しにソフトボール投げをやることになった。

かっちゃんの個性なしの記録は67mらしい。

…充分すごくないかな?

「円から出なけりゃ何してもいい、早よ。」

相澤先生がかっちゃんにボールを渡す。

かっちゃんは円の中に入ると軽く肩を伸ばすと

「んじゃまぁ……

…………………死ねえ‼!」

FABOOOM!!!

ビュオッ‼とボールが風を切り、爆風が私たちの髪を持ち上げ、砂埃が舞う。

((((………死ね？))))

かっちゃんのボールを投げる時の気合いの叫びに一同疑問符を浮かべる。

記録は705.2m

「なんだこれ‼すげー面白そう！」

「”個性”思いっきり使えるんだ‼さすがヒーロー科‼」

わっと歓声が上がり、どのように個性を使うか。何ができるか。などを楽しげに話す声や、一番になってやる！などの声が聞こえてくる。

「………面白そう…か」

「「「『!?』」」」

「ヒーローになるための三年間、そんな腹積りで過ごす気でいるのかい？」

「よし、トータル成績最下位の者は見込みなしと判断し

＿＿＿＿＿＿除籍処分としよう」

「『「「はあああ⁉」」』」

今から行われるテストへの期待を胸にみんな決意したような顔を＿＿＿いや、出久だけは浮かない、どこか焦ったような顔をしている。

無理もない。出久にとってヒーローは…雄英は憧れの場所なのだ。
それが除籍処分の危機…無個性にどうしろというのだ。

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『…………出久…』

しかしテストは無慈悲にも始まってしまう。

これが現実なのである。

「ようこそ、これが雄英高校ヒーロー科だ」

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