緑谷家の双子【MHA】 (ページ11)

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そのじゅういち。ページ11

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第一種目:50メートル走

みんな個性を生かし、工夫し、記録を叩き出す。

『私も頑張らないと‼』

何ができるだろうか…引き寄せ弾く、私の”個性”…うん。

「ヨーイ…START‼」

合図とともに一歩思いっきり蹴りだす。
それと同時に…地面を”弾く”！

体が地面から離れている間はゴールラインの向こう側を”引き寄せる”！

「5秒28‼」

『…はぁ…はぁ、思ったより伸びないなぁ…』

中学時代の7秒11と比べれば約2秒も縮まったが、予想より全然進まなかった。

地面を弾いた時に土が削れて威力が減少してしまったことが原因の１つにあげられるだろう。

現に、私の走った後を見ると足をついた地点…約5メートルおきに地面が削れている。

それともう１つの課題…”引き寄せる”と”弾く”の切り替えだ。
同時に使うことはできないため一歩ごとにスムーズな切り替えが必要になる。その切り替えにまだ無駄が多い。

『…ふぅ、やっぱり疲れるな…』

こんな無茶な走り方、持久力が無さすぎる。普通に走ることの2倍くらい疲れた気がする。

今回は50mだった。でも実際は？
…50m以内の助けられる人なんてほんの一部に過ぎない。
もっと遠くまで速く行かなければならない時の体力などを考えると現実は厳しい。

そんな風にして各自自分の個性を改めて学び、改善点を見つけながら2種目目握力、3種目目立ち幅跳び、4種目目反復横跳び…とこなした。

やはり出久は中学の時から鍛えた分だけ伸びている。といった様子で、ヒーローとしては厳しい結果ばかりだった。

でも私は悪いことばかりではなかった。
このテストを通じて友達が出来たのだ！

『八百万さん、凄いね！どの種目でも大活躍だ！』

「あら、ありがとうございます。緑谷さんこそ、特に反復横跳びなんて素晴らしかったですわ。」

『えへへ！ありがとう！』

という会話から始まり、他の女の子も加わってみんな下の名前で呼び合うようになった。
百ちゃんにはヤオモモなんてあだ名までついた。

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第五種目:ボール投げ

なんとお茶子ちゃんが無限という驚くべき数字を叩き出した。

次は出久の番だ。

「緑谷くんはこのままだとマズいぞ…？」

『出久は…無個性だから…』
「ったりめーだ無個性のザコだぞ！」

「無個性⁉彼が入試時に何を成したか知らんのか⁉爆轟は兎に角、緑谷さんはどういうことだ⁉」

「『は？』」

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そして出久が大きく振りかぶり

ボールを投げた。

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