病院にて 15 ページ15
「及川からだったの?」
「あ、いえ違いました。合宿で出張マネージャーとしてお手伝いさせて貰ってた東京の音駒高校の皆からです」
「出張……?」
「はい。一緒に合宿した高校の中で音駒だけ女子マネというか、マネージャーがいなくて……今烏野は3人いるので遠征と合宿合わせて9日間お手伝いに行ってたんです」
『マネージャーとしてお手伝い…………』
首を傾げた天童さんに首を振って返事を返す。後でお返事しないとなと携帯を床頭台へと置きながら話していると、牛島さん以外の3人がハモった。それに私は目を丸くする。
「……??」
「ふーん……出張マネージャーねえ……ふーん?」
「!?」
と、天童さんが含みのある笑みと共に私を見た。それに思わず肩を震わせる、な、何!?なんか企んでないかなこの人……!
「あ、あの、天童さん何を─────」
私が恐る恐る問い掛けようとしたその時、病室のドアが開いた。それに皆が視線をドア側へ移す。
「────あ」
「──────は?」
「は?」
『はああああああ????!!!??』
またもや私の口から間抜けな声が漏れた。ドアの外に立っていたのは、徹くんを始めとした青城3年生メンバーだった。
────────
「…………青城か」
ドアの外の面々に牛島さんは少々厳しい視線を向ける。と、それに反応した徹くんと一くんがイラついたように返した。
「お前ら……Aちゃんの病室で何やってんの……??」
「っつーかなんでお前らがここにいるんだ」
「あー煩いのが来ちゃったね〜?見たらわかるでしょ、お見舞いだよお見舞い!」
「言っておきますが、彼女のお母様にここに通して貰ってるんで。許可済ですよ」
そこに天童さんと白布さんが呆れたように返事を返す。
本当にしまった。徹くんは夜に来るってそう言えば言ってたんだった……!!この状況の変な緊張感で完全に忘れてた……しかもさっき徹くんの名前は出たのに……!!
まさかの宿敵同士がこんな所でエンカウントするなんて、と私は内心頭を抱えた。ここ一応病室なんですけど……!?
「いや、アルビノちゃんのお見舞いとかする仲じゃなくない?」
「それな。寧ろお前ら印象絶対悪いぞ」
「?そうなのか?姫烏」
「ここで私に振ります!?!!?」
花巻さんと松川さんが渋い顔で言及すると、牛島さんがきょとんとした様子でこちらに問い掛けたのに、突然巻き込まれる形になって思わず声を上げてしまった。なんで!ここで!振るの!?
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作者名:さくら | 作成日時:2020年6月22日 22時