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だから若利は別れる目的がなければ私を振ることはない。

それではダメだってわかってたけど、私は自分に甘くて。ずるずるずるずる。結局卒業式まで別れを切り出せなかった。

私はバスケ部で、隣のコートで練習していたから若利と接点を持つことができた。

私は特別優れた選手でもなかったし、どこにでもいるような素人に毛が生えたくらいのレベルだったから若利の目には止まらなかったと思う。

外見がよかったかって言われても、体型はオブラートに包んで言えばふっくらしていたし、顔のレベルも普通ってところだ。

頭がよかったかって聞かれても、三年で成績の良いクラスに振り分けられたけども、結局大学受験には成功しなかったので、少し良いってくらいで。

ぶっちゃけなんの取り柄もないのだ。

これから若利はプロになる。沢山の芸能人やモデル、女子バレー選手と出会うだろうし、栄養士や整体師と言った公私ともに若利を支えられる人と出会うと思う。

若利は雲の上の存在だ。日本のエースになる男だ。それくらいのスペックの女の人と付き合うのが若利にとって幸せだと思う。

このままだと、どんな高スペックな女が寄ってきても、浮気なんてしないし、裏切りなんてしない誠実な若利は私がいるからって断り続ける。

高校で付き合ってるうちそうだったんだから。これは自意識過剰じゃない。

私は若利が跳躍してボールを打つ前の瞬間が好きだ。まるで羽ばたいているかのような、羽が生えているかのような。

若利のバレーボール人生を応援したいと心から思ってきた。今まで沢山贅沢してきたから、そろそろ自分から解放しなきゃって思ったんだ。






そして、卒業と同時に、今まで使っていたスマホを解約して全て新しくした。電話番号もメールアドレスもSNSも。

大学も遠く離れた福岡に決めた。大阪や東京近辺はバレーしている以上避けられない場所だから。

卒業して一年目。若利を忘れようとした。でも辛かった。できなかった。

卒業して二年目。逆に懐かしむようにした。バレーしている姿をテレビで見て、やっぱり好きだと思った。

卒業して三年目。CMやバラエティで若利を見るようになって、芸能人だと認識するようにした。住む世界が違うと。

だけど、バラエティで好きな食べ物はハヤシライスだと言っていて、変わらないなぁって思ってしまう自分がいた。

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設定タグ:ハイキュー , HQ , 短編集   
作品ジャンル:恋愛
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...syokatsu...(プロフ) - のりまきさん» そう言って頂けると嬉しいです!ありがとうございます!! (2020年5月25日 15時) (レス) id: b4154610b3 (このIDを非表示/違反報告)
のりまき - 初めまして!白布くん読ませて頂きました。とんでもなくキュンキュンしました作者さん天才です!!!これからも応援しています! (2020年5月25日 2時) (レス) id: a2e04f6f11 (このIDを非表示/違反報告)
...syokatsu...(プロフ) - 美穂さん» そう言って頂けると嬉しいです。これからもっと上手く書けるように精進していきます!本当に今回はありがとうございました(^-^) (2020年5月1日 22時) (レス) id: b4154610b3 (このIDを非表示/違反報告)
美穂 - 大地さんの見ました。キュンキュンしました!ありがとうございます! (2020年5月1日 20時) (レス) id: f7b3d5ed55 (このIDを非表示/違反報告)
美穂 - ...syokatsu...さん» ありがとうございます! (2020年4月30日 15時) (レス) id: f7b3d5ed55 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:...syokatsu... | 作成日時:2020年3月5日 13時

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