22 世話好きな主将と勘違い父 ページ23
澤村「…ん?日向?」
『…はい。何か嫌な予感しませんか?』
澤村「んーー、まぁ確かにな…緊張するのは分かるが…しすぎかもな」
ですよね、と澤村先輩を見上げながら言うと、よく気がついたな、と頭を撫でられる。
大きな手が私の頭をわしゃわしゃと撫でられ、とても心地が良い。
先程までは菅原先輩との3人だったが、今は澤村先輩と2人だ。
家が同じ方面という事でよく一緒に帰ってくれているが、澤村先輩は本当に面倒見がいい。
『…適度な緊張はいいとは思いますけど。澤村先輩は緊張しますか?』
澤村「俺?俺は慣れたからなあ…Aは緊張する?」
『めっちゃします。でも結局、面を付けて相手と向き合ったらやることはひとつ。今までやってきたことを信じて出し切るだけ。…気がついたら緊張は飛んでますね』
澤村「それ、あした日向に言ってやれ笑 そしたらきっとあいつも何とか持ち直すんじゃないか?」
『えぇ…でもこれは私の持論なので、日向に効くかは分かりませんし』
澤村「きっと持ち直すと思うぞ!頼んだ!!」
がばっとスリーパーホールドをされ、首がしまる。
それと同時に、むぎゅっと背中から抱きつかれていることに気が付き、顔に熱が集まる。
『うわっ!!さ、澤村先輩、苦しいです!!』
澤村「はははっ、やっぱり女の子だなぁ、か弱い!!」
『か弱くは無いです!は、離してください!』
澤村「にしても首…細いな」
「…A?」
声に顔を上げると、Tシャツにグレーのスウェットを着た父さんが、大きく目を見開いて立っていた。
コンビニ帰りなのか、手にはコンビニのレジ袋が握られて…あ、落とした。
そして物凄い勢いで走ってきて、澤村先輩から私を引っ張り出す。
智鶴「A、大丈夫か!?」
『え?あ、違うよ、この人は』
身体中をぺたぺたと、怪我がないかを確認する父さん。
そして直ぐにキッと澤村先輩を睨む。
智鶴「痴漢か!?その制服…高校生やな?」
『ち、痴漢!?』
澤村「A、この人誰?知り合い?…もしかして彼氏?」
『いや、先輩、あの』
智鶴「先輩……?あ、もしかして、澤村大地くんやったりする!?バレー部主将の!!」
澤村「…え?そ、そうですけど」
智鶴「わぁ、君やったんやね!!会ってみたかったんよ!!」
澤村「え!?あ、あの!?」
ガバッと澤村先輩に抱きついた父さんは、ぐいぐいと澤村先輩を引っ張って行く。
あー、めんどくさい事になった。
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ゆにぃ(プロフ) - 夢主ちゃんと私の誕生日が全く同じで運命を感じました笑 (2021年1月13日 1時) (レス) id: db3ddbd843 (このIDを非表示/違反報告)
のん - とてもおもしろいです、更新楽しみしてます (2020年7月2日 18時) (レス) id: 53c650bd15 (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - ナナさん» ナナさんコメントありがとうございます!頑張りますので楽しみにしててくださいねd(^_^o) (2020年6月26日 1時) (レス) id: 45bc59818c (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 夢小説で剣道設定ってあまり見なくて、現剣道経験者からしたらすごく嬉しいですっ更新頑張って下さい (2020年6月25日 23時) (レス) id: a97c2b272e (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - ふぇいさん» ふぇいさんありがとうございます!!更新頑張るのでこれからも見てくださいね(≧∇≦)/ (2020年6月25日 13時) (レス) id: 45bc59818c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:shiba | 作成日時:2020年6月21日 12時