イケメンマネージャーは男前。【HQ】

23 似ていないようで似ている親子 ページ24

▷ 澤村大地 side



智鶴｢あ、ダイくん、これも食べ。俺が作ったやつやから味の保証はせぇへんけど…｣

『ありがとうございます、いただきます！……うまい』

智鶴｢ホンマ？良かったわぁ…さ、ダイくんこれもこれも｣




…ダイくんって俺の事か？


俺の皿にどんどんと餃子を盛り付けていくのは、後輩マネージャーのAの父親の智鶴さん。


Aと帰っていた時にばったり会い、何故か俺は引きずられてAの家に上げられ、夕飯をご馳走になることになってしまった。


あまりにも若く見えたため、最初は彼氏かと思った。



ちなみに今、Aは、風呂に入りに行っている。

帰宅して一番最初はお風呂じゃないと気が済まないんです、と言っていた気がする。


…それにしてもこの餃子うまいな。




『あ、ご挨拶が遅れました、烏野高校3年の澤村大地です。A…娘さんには、マネージャーとしていつもバレー部を助けていただいてて…』

智鶴｢聞いてる聞いてる！優しくて頼りがいのある先輩やって、いつもAが言うてたわ〜！｣

『そ、そうですか？何だか気恥しいです』




一体何を話しているんだろう、と少しだけ気になる。




智鶴｢…A、もうスポーツ系はやらへんとか言うてたのに、バレー部入ってからは、毎日楽しそうに部活での話するんよ｣

『へぇ…Aが』

智鶴｢そうそう！中でも、澤村先輩にはめっちゃ世話になっとる、って言っとったわ〜！ツッキーとかヴィオくんと喧嘩したら、いつも助け舟出してくれてるんやって？｣




……ヴィオって誰だ？




『あー…あれは、月島とかが悪いことが多いですから！Aはいつも、そんなチームメイトをよく気遣ってくれてます』




ビール片手に嬉しそうにニコッと笑う智鶴さんは、わしゃわしゃっと俺の頭を撫でた。




智鶴｢Aの世話焼いてくれて、ありがとうなぁ、ダイくん｣

『…いえ、俺は何も』




似てないように思えていたが、やはり親子。

目元とか、笑い方がよく似ている。

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