14 ブラックサンタ ページ16
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ぎしぎしと天井がきしむ音で目が覚める。
それに加えて、ハァハァとやたら熱のこもった吐息。
「んー…？……！？！？」
重たい瞼を擦りながら体を起こし、音を立てる天井に目を向けて、私は言葉にならない悲鳴を上げた。
「あ、起きた？放置プレイ強いられてるみたいで興奮すんだよねコレ」
天井に縄を吊るして縛られた一松さんが、恍惚とした顔で私を見ている。
薄暗い部屋の中で、ギラギラと光っている目が怖い。
「ちょっ……何してんですかこんな夜中に！」
「あ？プレゼントだよ。今日クリスマスでしょ」
「いらんわそんなプレゼント！！」
乾いた喉から怒鳴り声を上げ、ベッドの上で後ずさる。
ぽすり。
背中に当たる、妙に人肌っぽい壁の感触。
「おはようマイハニー……昨日はやけに激しかったじゃないか」
「ヒッ……！」
するりと指を絡められ、ツヤっぽく低い吐息が耳をかすめる。私は慌てて後ろを振り返った。
「ああ、やっぱりいいなその表情……もっと俺に見せてくれ！」
「ギャ！！」
なぜか隣で寝転んでいるバスローブ姿のカラ松さんが、ぐっと私の腕を引っ張った。
柔らかいベッドの上でバランスを崩し、そのまま厚い胸板にすっぽりと収められる。
「イヤーッ！なんかいい匂いする！逆にキモい！離してぇ！」
「そんなに俺の匂いが好きか？可愛い子猫ちゃんめ、焦らずとも今すぐ抱いてやる…！」
「ちょっとは人の話を聞け！！」
背後からはカラ松さんの興奮したような吐息が聞こえ、頭上では一松さんが息を荒げて縄をきしませる音がする。
違う。私が聞きたいのは軽やかなジングルベルだ。
こんな変態じみた音では断じてない。
「ああA、A……可愛い……」
「こ、このっ…！」
体にムチ打って腕を振りかぶり、寝間着のなかを這いずり回るカラ松さんの頭に鉄拳をお見舞いした。
◯
「次ウチに入ったら警察呼ぶって言いましたよね？」
「あの……一松に『Aの怯え写真あげるから』ってそそのかされて……」
仁王立ちして正座する二人を見下ろす。
頭を下げるカラ松さんに「人のせいにしてんじゃねえ」と冷たい視線を向けていた一松さんが、ふいに私を見上げた。
「今日はちゃんと用事があって来たんだよ」
「……用事？」
聞き返す私に、カラ松さんがこくりと頷く。
「松野家クリスマスパーティーに来ないか、A！」
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スカイ(プロフ) - 本当に好き....!!!めちゃめちゃ面白いです！作者様がまた書きたいと思いましたら、更新して頂けるととても嬉しいです！待っています！ (2020年6月2日 18時) (
レス) id: a0f03080e5 (このIDを非表示/違反報告)
おもちもちもちもんだみん(プロフ) - おもしろい〜！ (2019年2月14日 14時) (レス) id: bcc917b3e1 (このIDを非表示/違反報告)
ヨモ(プロフ) - ナバポさん» コメント有難うございます！こじらせクズがとても好きなんです〜！楽しんでもらえてとても嬉しいです！ (2017年12月23日 12時) (レス) id: 63c1855969 (このIDを非表示/違反報告)
ヨモ(プロフ) - 俺の嫁は二次元(ｷﾘｯさん» コメント有難う御座います＾＾年に二度ほどしかない更新ですが楽しんでもらえたら嬉しいです！ (2017年12月23日 12時) (レス) id: 63c1855969 (このIDを非表示/違反報告)
ナバポ(プロフ) - 二人がクズをこじらせている笑面白かったです！ (2017年6月14日 20時) (レス) id: 03f7a55e36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヨモ | 作成日時：2015年12月15日 21時
