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四十二重島さん ページ2

まぶたをひらくと眉尻を下げた工くんと目があった。



「あっ!」


「エッ」


「Aさん起きました!!」




叫ぶやいなや、カーテンが ジャッ と勢いよく開いて、

奥から寮母さんらしき人があらわれ微笑まれた。



「とりあえず体温 計ろっか」




言われるがまま体温を計る





「ここどこか分かる?」


「えっと、保健室?的な」


「合ってる合ってる
 あなた自販機のとこで倒れたのよ」


「あー……」




倒れたときの記憶が少しずつ頭に戻ってくる。



そういえば、お茶買いに行ったんだっけ。

で、そこから名前呼ばれて、









ピピピ








体温計が鳴り現実に引き戻される。

数字は37.0度だった。






「あら、上がってる…………五色くん」


「はい」


「飲み物買ってきてもらっていい?」


「はい!!」


「スポーツ飲料系でお願い」



寮母さんから頼まれ、工くんはあっという間に部屋からいなくなった。







「あなた食堂に最近入った子よね」


「はい、って母の代わりですけど…

 というか寮母さんに知られてるなんてびっくりです」


「あら〜 高校生の間で話題になってるのよ!」


「そうなんですか?!」








言われてみれば、色んな人に話しかけられた記憶はある。




でも、そんなに話題になるんだ……







「あ、そうそう麦茶は冷やしてあるから」


「ありがとうございます」


「びっくりしたのよ、急に倒れたっていうから!
 最近ずっと暑いし、熱中症にも気をつけて」


「すみません」


「でも、あなたの周りには王子様がいっぱいいるのね」


「え、それっ「失礼します!」


「じゃあ私は食堂にいってくるから」




工くんと入れ替わりに寮母さんが食堂に連絡をしにいったので、詳しいことはおあずけとなってしまった。



もらったスポーツ飲料を飲みながら工くんの話を聞くと、自販機が売り切れだったようで、コンビニまで走ってくれたらしい。







「Aさんゼリーたべます?」


「あ、食べたい」




買ってきたのはブドウゼリーのようで、
スプーンで掬われた欠片がきらきらしていて綺麗だ。






「はい、あーん」


「あーん……」






あ、美味しい。









.









って







「えっ、なに今の」


「アッ、すいません!嫌でしたか?!」



「いや、嫌じゃないけど…」



「けど?」



「や、ちょっと恥ずかしくて」








 








「え?…………あっ」





ようやく気づいたのか
工くんの顔がどんどん赤く染まっていく。








.









…………可愛いすぎか。

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あまね(プロフ) - まってぇぇぇぇぇぇ更新はぁぁぁぁぁぁ!?!!!!!????! (2月21日 18時) (レス) @page14 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
簡単酢 - 凄い!とってもなんか好きです!!!!頑張ってください! (11月12日 18時) (レス) @page14 id: f9e5903924 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキューしか勝たん - 終わり?更新してよ (2021年7月31日 12時) (レス) id: 8aa694c44d (このIDを非表示/違反報告)
中村千尋(プロフ) - 更新頑張って下さい!!とても続きが気になります (2019年10月3日 1時) (レス) id: a991a170a0 (このIDを非表示/違反報告)
あずき♪(チームあみ) - 続ききになります、更新頑張ってください! (2019年8月1日 10時) (レス) id: 98bcac9dd7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おと〜ふ。 | 作成日時:2018年8月7日 1時

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