四半純血のプリンス (ページ33)

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翌朝、重たい体をやっとのことで大広間へ向けると、神妙な面持ちのロンと心ここにあらずなハリーが迎えてくれた

「おはようA。昨日はなんだったんだよ…スネイプに連れていかれてただろ？」

「なんでもないの。ただ…」

本当のことを話さずに、いかに彼のことをフォローするか思案していると、両側から芝居がかった口調が降り注いだ

「美しい少女を連れ去る偉大なる教授殿…クリスマス休暇じゃなかったら、リーが大騒ぎしてたな」

「姫は一体どこへ連れいていかれてしまうのか…姫を救う王子は誰なのか…ってところだ」

「やめろよ2人とも。僕とハリーは本気でAのことを心配してたんだぞ」

「おいおい、王子はうちの自慢の弟君かもしれないぞ…！」

「ママに報告だ！」

「やめてよ！！！」

食って掛かる弟をのらりくらりと避けた双子は、談話室へと帰っていった
いつもなら薄い微笑を浮かべながらやり取りを見ているハリーは、スプーンで虚空をかき混ぜている

「ねぇロン、ハリーはどうしちゃったの？吸魂鬼に襲われたみたい」

「不吉なこと言うなよ…後で僕たちの部屋で説明するよ」

ぼーっと、天井を見上げていたハリーが身じろいだと思ったら、ふくろうがまっすぐこちらへ飛んできた

「…ハーマイオニー」

ハリーのつぶやきの直後、私の手に収まったのは紛れもない親友からのものだった。

「『素敵なプレゼントをありがとう。一日遅れだなんて気にしないわ。だってこの素晴らしい薬、あなたが自分で調合したんでしょう？とっても素敵！大切にする…ＰＳ明日の朝には帰るから2人にもよろしく』だってさ。君、ハーマイオニーに何をあげたんだ？」

「秘密、よ」