四半純血のプリンス (ページ21)

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結局ニコラス・フラメルが誰なのかは分からないまま、クリスマスが訪れた
実家に帰ったハーマイオニーはいないが、いつもの顔が大広間に揃う
元々は帰る予定だったロンも、家の都合で残ることになったらしい

「おはようA」

「おはよう…あら？ハリーとロンはお揃いのセーターなの？」

２人のイニシャルが大きく編まれた色違いのセーターに思わず微笑みが溢れる
仲の良い２人はこうしているとまるで家族みたいだ

「これ？僕のママが編んだんだ。僕はいらないって言ってるんだけど…」

「いいじゃないかロン、君のママの愛情だろ？それよりA、朝食が済んだら僕たちの部屋に来てよ！見せたいものがあるんだ」

軽く頷いて、クリスマスのごちそうと対面する
大広間を彩る魔法の雪と大きな七面鳥がワクワク感を引き立てる
クリスマス休暇は乗り気じゃなかったけど、こんなごちそうが食べられるならいいのかもしれない

「Aはクリスマスプレゼントもらえた？」

「…うん、チョコレートがたくさん。食べきれないから少しあげるよ」

「チョコレート？Aってほんとチョコ好きだね？」

「チョコレートはいいよ。怖いことも辛いことも全部溶かしてくれる…なんと言うか、その、元気が出るの」