四半純血のプリンス (ページ18)

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クィディッチ中の杖の使用は禁止されているからスリザリンの選手ではないはず
クィディッチに熱狂している生徒たちの仕業でもない
じゃあ誰が？

「見つけた！スネイプが何か呪文を唱えてる！」

望遠鏡を覗いていたハーマイオニーが勢いよく立ち上がった

「見つけたって…どうやって止めるんだよ？」

「私に任せて」

勇ましく教授たちの席へと向かっていくハーマイオニーを止めることができなかった手が宙を彷徨う
嘘だ。彼がハリーを危険に晒すわけがない
誰か、誰か別の人がいるはず！

「見てA！スネイプのマントに火が付いた！きっとハーマイオニーがやったんだ！」

漆黒のマントから少し炎が広がり、教授たちが混乱の渦に陥った
次の瞬間、また歓声が上がった

「やった！ハリーが持ち直したぞ！」

フィールドを見ると、ハリーと相手のシーカーがデッドヒートを繰り広げているところだった
相手に打ち勝ったハリーはなぜか箒の上に立った

「なんて危ないことしてるの！？いくらスニッチを取るためって言ったってあんなの無謀よ！」

いつの間にか帰ってきたハーマイオニーが悲鳴を上げた
皆が固唾を呑んで見守る中、ハリーは大きく転倒して地面を転がった

「なぁ、ハリーの様子おかしくないか？」

ヨロヨロと力なく立ち上がった彼は、お腹を抑えて気分が悪そうにしている
箒に酔ったのかと、皆が心配そうな視線を向ける中、ハリーの口から黄金が飛び出した

「スニッチ！金のスニッチです！グリフィンドールに150点！ハリー・ポッターの活躍によりグリフィンドールの勝利です！！！」