四半純血のプリンス (ページ14)

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ひとしきり友人たちの温かさに触れた後、集まった教師陣の中に父を探した

「あ…」

視線がかち合ったと思ったらすぐに踵を返してしまった漆黒のマント。
それはいつもより大きく揺れている

「…スネイプ、足を怪我してないか？」

「そうみたいだね」

離れていく彼の右足のズボンが引き裂かれ、血が滴っているのが見える
ただでさえ血色が悪いのにあんなに失血したら貧血になってしまう
…なんで早く癒やさないの？！

「あの犬に噛まれたんじゃないかな。スネイプのことだからきっとあの扉にある何かを盗もうとしたんだ…」

どんどん悪い方に向かっていくハリーの考察に心のなかで異を唱える
そんなはずはない、父さんが盗みなんか働くわけない

「きっとそうだ、ハリーの言う通りだよ！あの扉の奥に何があるんだろう…？」

私が彼の娘であることは明かせないし、彼はハリーに好かれようとしている訳ではない
むしろ憎んでいるだろう。
でも、父さんがこんなに嫌われているのは気分がいいものじゃない

「変なこと言ってないで早くマダム・ポンフリーの所に行きましょ。彼が怪我してたって私達には関係ないわ」

私の手を取ってハリーとロンに背を向けたハーマイオニーのお陰で私の苦い顔は見られずに済んだ
…父さんも早くマダム・ポンフリーに癒やしてもらった方がいい。
あの人のことだから、医務室に行かずにあの陰気臭い地下室に閉じこもっているんだろうけど…