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クリスマス休暇を間近に控え、休暇前最後の会合。
今ではメンバーの半分近くが、有体の守護霊を出現させることに成功していた。
相変わらず、必要の部屋は色とりどりの火花と守護霊の銀色の影で包まれている。
ルーナの杖からはうさぎ、ハーマイオニーはカワウソが飛び出し、部屋をぐるっと駆け回った。
沢山の守護霊達は、銀色の尻尾の影を靡かせ、嬉しそうに主人の周りにつく。
「エクスペクト パトローナム！」
未だに守護霊を出せていないAは、もう、半分やけくそで杖を振る。
しかし、出てくるのは皆のような銀色の動物の影では無く、杖が空を切る音のみ。
幸せな思い出が弱い＿＿原因はそんなことじゃ、ないと思う。
今日初めて参加した、シェーマス・フィネガンでさえ、銀色の糸状の守護霊を杖から出すことに成功している。瞬く間に消えてしまうようなものだったとしても、Aにとってそれは羨望の対象であった。
ハリーは部屋中を駆け回っている守護霊の主人達を褒めて回り、上手く出来ない者には振り方の指導を細かく行っている。
心做しか、Aの方には、あまりやってこないように感じる。きっとそれは、彼也の配慮なのだろう。
練習してから2時間と経たないうちに、ハリーは前に出てきて言った。
「そろそろ終わりにしよう。」
「これからクリスマス休暇も挟むし、暫く集まれない。成る可く自主練習を重ねるように。
……でも、出来ないからって焦っていたらダメだよ。」
最後の言葉はきっと、Aに宛てられたものなのだろう。
よいクリスマスを と言うと、ハリーは片付けを始めてしまった。杖で浮かせた、失神呪文と全身金縛り呪文用のクッションを、大きな戸棚に綺麗に並べている。
Aは部屋の隅にあるクッションを徐に掴むと、戸棚の空いているところに詰めた。何故か、魔法は使いたくない気分だった。
「ああ、A。有難う」
「どういたしまして。」
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Canaria(プロフ) - Kaitlynさん» 有難うございます！励みになります^^ (2020年5月28日 12時) (
レス) id: 76f9154df3 (このIDを非表示/違反報告)
Kaitlyn(プロフ) - とても面白いです！ワクワクしながら読ませて頂いています。無理せず更新頑張ってください！応援しています(^^) (2020年5月27日 23時) (レス) id: a8b20e8257 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Canaria | 作成日時：2020年5月10日 16時
