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「エクスペクト パトローナム！
ああ、ほらまた。……ねぇハリー、私やっぱり＿＿」
「きっと、幸せな記憶が未だ弱いんだよ。心を幸福感で一杯にしなくちゃならないんだ。」
「やってるのよ、それは。随分前からね。」
冬の澄んだ空が真っ赤な夕日色に染まる。
クィディッチの練習試合の後＿＿ハリーの所属するグリフィンドールチームが練習を終えるタイミングを見計らい、Aはハリーに頼みこんで守護霊の呪文の練習を行っていた。
何度もチャレンジするも、依然として杖からは何も出てこず。
「ごめん、僕の教え方が悪いから＿＿」
「いいえ、ハリー。私がまだまだ未熟なだけ。
あなたはとってもいい先生よ。きっとふくろう試験でも、闇の魔術に対する防衛術なら、『Ｏ 大いによろしい』 を取れるわ！」
自分の事のように落ち込むハリーを、慌ててフォローする。
ハリーが責任を感じる必要は全く無いのだから。
「この呪文なら、ルーピンに聞くといいよ。ほら、もう直ぐクリスマス休暇で、君はグリモールドプレイスを訪ねるんでしょう？
僕に守護霊の出し方を教えてくれたのはルーピンだったし、君が教えて欲しいって言えば快く引き受けてくれる筈だ。」
「でも、DAのこと、リーマスやシリウス達は＿＿」
大人達は、見つかってしまえば退学になる可能性が高いこの秘密の活動を、しかも魔法省の高等尋問官の目と鼻の先で行っていると知れば、きっと黙っていないだろう。
Aは姉妹とはいえ、ドーラにもDAのことを言えないでいた。もし、あのおっちょこちょいな姉の口が滑って、小煩い大人に＿＿特にウィーズリーおばさんに知られてしまったら？
そう考えると＿＿姉に嘘をつくというのは気が引けたが＿＿騎士団のメンバーには何も言わないのが賢明だろうと判断したのだ。
「僕、おじさん＿＿シリウスにだけは言ったんだ、手紙でね。
僕達、頻繁に連絡を取り合ってるんだ。ほら、アンブリッジがどんなに酷いかって、知ってもらう為さ。」
ハリーはにやりと笑うと、「帰ろう」と言って城に向かって歩き始めた。
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Canaria(プロフ) - Kaitlynさん» 有難うございます！励みになります^^ (2020年5月28日 12時) (
レス) id: 76f9154df3 (このIDを非表示/違反報告)
Kaitlyn(プロフ) - とても面白いです！ワクワクしながら読ませて頂いています。無理せず更新頑張ってください！応援しています(^^) (2020年5月27日 23時) (レス) id: a8b20e8257 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Canaria | 作成日時：2020年5月10日 16時
