さぁ、旅立とう。第２章【浦島坂田船】

Travel.68 ページ32

その後、２人で「皆には黙っておこう」と話し合い港に着き夜になった。


莉犬「……」


自室でボーッとしていると、


ｺﾝｺﾝｯ


莉犬「……？はーいっ」


返事をしてドアを見ると、入ってきたのはうらただった。


莉犬「！」


うら「よっ。……ちょっとさ」


＿＿２人で抜け出さね？


そんな言葉がきっかけで２人で船を抜け出した。


うら「この時間ならそんな目立たないし買い物出来るし」


そうだ、今は夜中に近い時間。だから裏市場が出て服とか買いやすいのだとうらたは教えてくれた。


うら「……ほら、手」


莉犬「…うん」


うらたは手を取り指を絡めてくれた。


そしてその後暫く歩き、とある路地裏を抜けると市場についた。


うら「到着」


莉犬「………！」


そこは、裏市場とは思えない程賑わっていた。


うら「こっち」


そのままうらたに誘導され着いたのは服屋だった。


「いらっしゃい！」


うら「こいつに似合うの探してくんね？」


「あいさー！にしてもうらたんお久しぶりやな！てかその子可愛い…！」


うら「お前より身長は高いけどな？」


「何それ！」


ぶーぶーという金髪の、でも頭から耳が生えてる人が文句を言った。


莉犬「うらた……」


うら「あ、こいつは96猫。莉犬は犬だけどこいつは猫だな」


話しかけると、この人の紹介をしてくれた。


96猫「どうも！移動店犬猫店長(ペットショップ)へいらっしゃい！わしは店員の96猫！」


莉犬「莉犬、です」


とりあえず自己紹介を済ませると、まじまじと頭を見られた。


96猫「おー！君も身長ちっちゃいなー！わしと一緒や！ちなみにうらたん達と同い年！で、犬かぁ……コゲー！犬ー！」


「いや言い方酷くね?!」


96猫さんが後ろに向かって叫ぶと茶髪の、同じく頭から耳が生えてる人が来た。


96猫「わしと同じでここの店員！コゲ犬って言う奴！」


コゲ「どうもコゲ犬です！本日はご来店ありがとうございます。で、うらた君お久しぶり！」


うら「お久しぶり。こいつは莉犬。コゲと一緒だよ。……今日は莉犬の服買いに来た」


コゲ「あ、ホント？君男の子？」


莉犬「はい……」


コゲ「そか。……んー…そうだなぁ」


コゲ犬さんは少し悩んで、指を鳴らした。


コゲ「こんなのは？」


莉犬「……！服が変わって…」


うら「いいね。あともう１つ位買いたいかな」


コゲ「じゃあこれ！」


また指を鳴らすと、服が変わった。


うら「それでお願い」

Travel.69→←感謝感激雨あられー！！！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す