好き:22話 ページ27
うら「一応すぐ帰れるように海岸に来たはいいけど………その前に、真奈」
うらたは真剣な表情で私を見た。
うら「伝えたい事がある」
『………え?』
その目は、私しか見ていなかった。
うら「………よくよく考えてみたらさ、俺………変わったなーって思う」
『外見が?…チビなのは変わってなくない?』←
うら「うるせぇそっちじゃねぇよ!俺が言ってんのは中身。……お前と会った時、A以外の女は興味無い的な事言ったろ?」
『そういえば言ってたね。それで?』
うら「………あれ、訂正させて」
『何に?』
うら「………っ……///」
私が聞くと、うらたは顔を赤くした。
うら「………こっち見んなよ」
うらたは私を抱き締め、静かに言った。
うら「……今は、真奈しか興味無い」
『…………それってどういう……』
うら「だから!」
更に力を強くしたうらたは、か細くこう言った。
うら「……お前が好きなんだよ………///」
『…………………え?』
うら「………正直坂田の階に行かせたくなかった。……絶対あぁなるって解ってたし、もし真奈が死んでたら………」
あの時、うらたが黙っていたのは……そういう事だったの?
『……………っ』
うら「坂田の事もあってまだ信じられないかもしれないけど…それでもいい」
『………うん』
うら「1年、その間に考えておいて。………絶対に迎えに行く」
『…………』
うら「あと」
『?』
急に顔を上げられたと思うと、波の音に紛れて音が鳴った。
唇にそっと触れられて、何度も舌を絡ませた。
うら「………坂田に取られてると思うから悔しいけど……
『…………うん』
うら「……じゃあ1年後、ここで会おう」
『……自分で言って忘れないでね』
うら「お前が忘れそうで俺は怖いけど………」
うらたは、私を離し頭を撫でてこう言った。
うら「____愛してる」
そしてうらたは跡形も無く消えてしまった。
『…………』
きっと、幽霊船に戻ったんだろうな。
『……返事…ホントはすぐ出来たのに』
私はそう言って、さっきまで温もりがあった事に寂しく感じた。
『ありがとう、うらた』
家に帰ると心配していた両親に説教をくらい、お風呂に入って静かに部屋に戻った。
__1年間なんてあっという間だよ
心の中であいつに向かって呟くと、
__じゃあ忘れんなよ
と返ってきた様な気がした。
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NANA(プロフ) - 千坂@センラーさん» 神様ではないですがありがとうございます! (2018年8月11日 15時) (レス) id: a68c506ccf (このIDを非表示/違反報告)
千坂@センラー(プロフ) - とっても面白かったです!NANAさんはやっぱり神様なのか!?これからも頑張ってください!! (2018年8月11日 13時) (レス) id: e4c0b2a914 (このIDを非表示/違反報告)
NANA(プロフ) - ぴぁさん» ?!??!コメントありがとうございます!見てくれたんですね……!Twitterやってます!@nakorin_rmpmです!これからも頑張ります!お互い頑張りましょう! (2018年8月10日 14時) (レス) id: a68c506ccf (このIDを非表示/違反報告)
ぴぁ(プロフ) - 今更ですがこの作品も全部見ました!やっぱりNANAさんの作るお話凄く好きです…Twitterとかやってますか?やってましたらフォローしたいです!これからも頑張ってください(´ω`) (2018年8月10日 13時) (レス) id: 84d5814917 (このIDを非表示/違反報告)
NANA(プロフ) - 光希さん» コメントありがとうございます!今は志麻さんオチの小説書いております!頑張ります!ありがとうございます! (2018年3月18日 19時) (レス) id: 7591bab34b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:NANA | 作者ホームページ:
作成日時:2017年11月24日 9時