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ドアからトントンって音ばかり聞こえてくる
ドアを太鼓代わりにしてリズムに乗っているのかな？
何かいいことでもあったなら良かったね、と声を掛けたいわ
『終わったわよ。そんなに叩かないであげて』
「うわぁ〜お！すっごいかわ＿＿いくないね！」
『あら、そんなの自分でも分かってるわ』
ほんと…自分でも分かるぐらい似合ってないわよね…
ラムダのデザインはもっと可愛い子が似合うのに。ごめんなさい
「ワイシャツにTシャツか〜スゴいマニアック！でも、ちょ〜いけてる！」
「それに！白と紫…この相性さっぱりしていて結構いいね！」
「あ、キャップとか合わせればよくなりそう！バイオレット色にエメラルドグリーンのペンキ模様を吹き掛ければラッパーみたいだよ！」
とラムダの目がキラキラし始める
『それじゃあ、いってくるね。洋服ありがとう』
「お礼はキスでいいよ〜っていつも言ってるでしょ？☆」
『はいはい』
「(まあ、いつも軽くかわされるけど＿＿＿)」
私は少しかがんで、ラムダのきれいな頬にリップ音を鳴らした
ほんと、ラムダの肌って綺麗だわ
さくらんぼみたい
「え？」
『(ん？そんなに驚くことだったかな…？)』
『えっと、ウェットティッシュで拭いてもいいからね』
それじゃあ、と私はロッカールームを後にした
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一方、彼はというと
乱数「(可愛いって素直に言えないのかよ…////)」
キスされた頬を押さえて、彼女に惚れ惚れとしていた
本当は可愛いって貴女に言いたかったのに、照れが意地悪な言葉を持ち運んでしまったのである
「ナミ…行ってらっしゃい…」
「それで好きな男の子を見つけてきてね…」
そう小声で行った彼ですが、本当は行かせたくない気持ちのほうが強かった
「(でも、ボクは…君の一番にはなれない
……こんな体のボクじゃ…)」
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作者名：真灯
| 作成日時：2021年5月30日 20時
