私が貰ったのはぬいぐるみのハズ…2【ヒプマイ】

突然の来訪 ページ41

年も明けて卒論発表会に迫ったある日、
家に帰ったら、綺麗なお姉さんがいらっしゃった。


『えーっと、どちら様ですか？』


製作者「製作者だ、貴方の話はコイツらからよく聴いている」


『あ、いつもお世話になってます？』


あれ、これであってるのかな？

むしろ、お世話されてます？分からん。


製作者「今日は話があってきた」


『話ですか？』


製作者「ああ、こいつらを連れて帰ろうと思う。」


『え？』


連れて帰る？

皆がいなくなってしまう？


製作者「元々こいつらは試作品だ。

貴方のおかげで良いレポートが書けそうだ、感謝する。」


『試作品？』


え、待って、分かんない。

皆はぬいぐるみになっていて、表情も分からない。


製作者「すまなかったな、これが今までの礼だ、受け取ってくれ」


そう言って渡されたのは封筒に入った札束だった。

何この金額？

こっわ。やばいやつ！！？？


製作者「これで私の用事は以上だ。

コイツらは全て回収していく。」


『1ついいですか？』


製作者「何だ？」


『皆にお別れを言わせてください』


製作者「構わん」


『ありがとうございます。』


良かった

『皆さん、私と話したこと、覚えてないんですか？

皆さんが居なくなった、ってドッキリかけられたとき、居なくならないでくださいって言ったら、皆頷いたじゃないですか。

あれもウソだったんですか？』


皆私のもとから居なくならないって、言ったのに。

仕方ないのかな。

もうお別れなのかな。

左馬刻「ハッ」

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