検索窓
今日:6 hit、昨日:13 hit、合計:33,028 hit

56 ページ9





いつもの朝。いつものようにアラームが鳴るよりも早く目が覚めて、朝ごはんという名の残り物を少しだけ食べる。

接客業のため、見た目はそれなりに綺麗にしていく。顔を洗って服を着替え、髪を整える。化粧は少しだけしているけれども、お金がかかるためあまり使いたくない。

軽く粉をまぶして荷物を持ち、玄関へ向かう。靴を履いて、ドアを開けると眩しすぎる朝日―――…


「あ、A。はよ」


――…と、朝からは眩しすぎるような赤髪と琥珀色の目。


「空却くん、おはよう」


そう返すと空却くんは満足そうに笑う。

空却くんが空いていた私のアパートの隣に越してきてから数日。未だに隣に誰かがいる、という感覚に慣れない。

そもそもなんで空却くんが隣の部屋に住むことになったのか。それは、あの一郎の誕生日の夜の帰り道がきっかけだった。

―――


「そういやA、テメェ家はどうすんだよ」

「………いえ」


正直に言う。空却くんは一体なにを言って…?

首を傾げた私の隣で一郎も眉を寄せて深刻そうな顔をしている。え、わかんないの私だけ…?

ますます首を傾げる私に一郎が説明してくれる。


「空却に聞いた話じゃ、姉ちゃん職場特定されてたって聞いたし、家の方も住所割れてんじゃねえの?ってこと。アイツらは俺らがシメたけど、危険なのは変わらねえし…」

「…つまり、引っ越さなきゃいけない、ってこと…?」

話を理解した途端顔が青くなるのが自分でわかった。だって、そんなの、


「お金…ない…」


俯いて小さく呟く。一郎も顔をしかめていたけれど、「姉ちゃんの命には代えらんねえよ」なんて言う。

暗い空気になったとき、ふと空却くんが口を開いた。


「なら、拙僧がAンとこ越すか」





更新…サボってましたハイスミマセン…そしてミスって編集してしまってランキングのってましたね…ハハ……期待させてごめんなさい

あと簓さんとか左馬刻さんとかお誕生日おめでとうございます。今年も無事に最推しチーム(新生MCD)全員祝えて月宮は満足です。

57→←55



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (162 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
463人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

りんご - 滅茶苦茶面白いです...!今更ながら、更新待っています! (3月30日 11時) (レス) @page19 id: 76f76e1010 (このIDを非表示/違反報告)
ぱい - 面白すぎ!話にスルッと入れる神作品!更新待ってます! (2022年6月23日 20時) (レス) @page19 id: 0c35d3b667 (このIDを非表示/違反報告)
月宮 朔(プロフ) - 悠希さん» ありがとうございます!い一気読みお疲れ様です…!いやぁ、お兄ちゃんしてる一郎くんを公式で見てると、つい甘やかしたい欲が働いて可愛くなっちゃうんですよね…()これからも頑張ります!! (2021年8月14日 9時) (レス) id: 9e4a60ca3b (このIDを非表示/違反報告)
悠希(プロフ) - 今日この作品見つけて一気読みしましたw一郎くんめちゃ可愛いです!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2021年8月13日 22時) (レス) id: 84d16d7788 (このIDを非表示/違反報告)
月宮 朔 - Reiさん» ありがとうございます!Rei様には何度もコメントをいただき、私もう超感激です…!これからも頑張ります、ありがとうございます!(非ログ垢から失礼いたします) (2021年8月12日 20時) (レス) id: 40534f6bdf (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:月宮 朔 | 作成日時:2021年8月12日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。