【ヒプノシスマイク】彼の対処法9

「コーヒー」を喫茶店で頼まれたあと･･･ ページ17

【神宮寺寂雷】

「ナミちゃんと仕事の間に会えて嬉しいよ」

実は「お昼一緒に食べないかい？」と誘われたのです。まさか仕事の合間だったとはビックリ(それくらい夢主ちゃんに会いたかったんですよ)

「はい、コーヒーをどうぞ。ここのカフェ、とってもオシャレだね」

先生が店内を眺めているうちにコーヒーを床に溢してしまおうとか考えてしまったけど、うまく飲み込みました。

「ん？苦しそうだけど、どうしたんだい？動悸の異常反応かい？」

それなら嬉しいな、とサラッと天然発言してきました。

「え？コーヒーが苦い？ なら、砂糖とミルクを入れるといいよ」

たくさん入れようとしたら「待って」と止められて「私が入れてあげるよ」と優しいことされました。けど、ブラックからミルクコーヒーに変わっただけです。もっと甘いの入れてほしかった……。

しばらくして、夢主ちゃんがコーヒーを飲めないことに気づきます。

「あの時はごめんね！嫌いなものをムリに飲ませてしまって･･･。ナミちゃんがコーヒー好きだって雑誌に書いてあったから･･･」

眉を下げて謝ってくる先生。病院が入荷している雑誌を読んで、「喜んでくれるかな」と夢主ちゃんをカフェに呼んだらしいのです。

「でも、ナミちゃんの嫌いなものを知れて嬉しいよ。

ナミちゃんに一歩近づけたってことだからね///」



【伊弉冉一二三】

シンジュクホストにやってきたら、シャンパンではなくコーヒーを受け取りました。

「子猫ちゃんのために仕入れたんだ」

彼は瞳をキラキラさせて、夢主ちゃんの前に高そうな黒いコーヒーを起きました。

「原料は原産地から仕入れたから安心して」

もしかしたら高いコーヒーなら苦くないんじゃないかと飲んでみたら、濃いしめっちゃ苦いし。

「顔色が悪いようだけど大丈夫かい？」

心配そうに顔を覗かれます。彼は申し訳なさそうに

「ナミちゃんが来てくれるように好きな物を用意したんだけど･･･逆効果だったのかな･･･」

と呟きました。なので、必死に顔をふって本当のことを伝えます。

「え？そうだったのかい？･･･これじゃあ、僕がナミちゃんをいじめたのと同じじゃないか･･･」

胸を押さえて苦しそうな顔になります。

「ん？わざわざ遠くから仕入れたのにごめんなさい？そんな･･･ッ！」

夢主ちゃんの言葉がジーンと来たらしく

「ナミちゃんは心までもキレイなんだから！///」

感動の再会並みな抱き締められました。





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