釣り ページ44
、
寂雷「どうして獄とは、そんなに親しそうに話すんだい？」
朝に見た先生の顔と一緒でした。なにかを怖がっているような寂しそうな目をしています。
そういえば、さっき･･･獄さんに聞くとき、敬語が外れてしまっていました。けれどそれは･･･
『獄さんのことが気になって･･･』
寂雷「彼の心配をしたんだね」
──心配。そう言われると私は彼がお酒で酔っていることを心配して駆け寄ろうとしていたんだな、と気づかされました。
獄「んなの、いいじゃねぇか。なんでお前がナミのことに突っかかろうとしてんだよ」
酒癖が悪いのか獄さんは草を乱暴に踏んで、私たちのところへ近づきました。
獄「ナミが可哀想だろ」
寂雷「！？」
獄さんに腕を引かれたことにより、先生から彼ところへ足が進んでしまいました。
先生はいきなりイスから立ち上がり、獄さんの真正面から見据えます。
獄「なんだよ･･･また上から俺を見下ろしやがって」
その言葉でなんとなく、彼と獄さんの関係がわかってしまう夢主ちゃんでした。
獄「ナミだけは絶対に譲らねぇからな」
私の髪に獄さんの顎が乗りました。彼に抱き締められていることで体がぎゅっと押し潰されてしまっています。
『(ぁ･･･お酒の香り。やっぱり酔ってるんだ･･･)』
私は顔をあげて獄さんを見つめました。
獄「ん？なんだよ」
ムッとする獄さん。けれど、いつもの透明感のある瞳は周りの粘膜でボヤけています。
寂雷「(この光景を見せられちゃあたまりませんねぇ)」
芝生を踏む音が今度は前から聞こえてきました。先生、怒ってる･･･
寂雷「あなたも人のことが言えないのでは。今の季節、抱きつかれたら暑苦しいと思いますよ？」
先生に手を引かれて、今度は向こう側に歩かされるのかと思ったら、反対の手にも圧を感じました。
獄さんに先生のところへ行くことを拒まれていたのです。
獄「行くんじゃねぇよ。アイツのところに･･･」
酔っているのか暑いのか、真っ赤か顔の獄さんの瞳は、先生の瞳と同じように濡れていて寂しそうでした。
この状況はどうすればいいんでしょうか･･･
、
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 111人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「愛され」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
RENKA - なみさん» うん！ありがと、それで大丈夫！よろしくお願いしまする！m(*_ _)m (2021年8月28日 0時) (
レス) id: b5b9f86a00 (このIDを非表示/違反報告)
なみ(プロフ) - RENKAさん» あれ、ドライブデートのリクエストってさ、運転できるキャラだけになっちゃうけど大丈夫？ たぶん、ハマとシンジュクは全員運転できるそうって感じで、オオサカは簓さん以外が運転できるイメージ。あとは獄さんができそうかなって思ってるけどどう？ (2021年8月27日 20時) (レス) id: 617d92d894 (このIDを非表示/違反報告)
咲葉 - ん"ん"ッ…。はぁ…尊い。なみさんって私のこと尊死で殺そうとしてるんですか？あ、いい意味でです。この気持ちは叫ばないと無理だ！（←何が？） (2021年8月26日 22時) (レス) id: ff7afa0b0d (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - なみさん» はい！えろいのでも大丈夫です！キャラ側がSでお願いします……！ (2021年8月26日 18時) (レス) id: e2f1f8e38b (このIDを非表示/違反報告)
リムタ - なみさん» はい！そういう感じです。足に引っ付いて足止めするって感じですかね… (2021年8月26日 9時) (レス) id: a77b426d03 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：真灯
| 作成日時：2021年8月21日 12時
