死というのは【伊弉冉一二三】 ページ50
、
「ヒィッ！？こっち来ないでッ！！！」
雰囲気の違いに気づき、彼に駆けつけるのだが･･･
伸ばした手を叩き払われた。
「････え？お、俺っちおかしいな･･･ナミちゃんには触れるはずなのに･･･」
彼は自分の青白い手を見て、小刻みに震え出した。
この反応で彼に何があったのかは明白だった。スーツを着てない時に女の人と会ってしまったみたい。
「ナミちゃんがこ、怖いとか･･･お、俺どうしちゃったんだろう･･･っ。いつもは触れられるのに･･･！
ナミっちは俺の運命なのに･･･」
──運命だったはずなのに。
奇跡は一瞬にして消える。運命の赤い糸が変わることだってある。
どうやら私たちは不正解だったのかも。
「っ･･･運命じゃないの？俺っちたち････」
彼は徐々に後ろへ下がっていった。窓際にあるカーテンの中へ隠れてしまった。
真っ暗な部屋で震える彼はやがて、落ち着きを取り戻すのだが･･･
「なら、俺死にたい。ナミに触れられないなら俺に希望はない！死にたいっ！もうつらいのはイヤだっ！！」
彼は過去の扉を開けてしまった。
私は一歩彼に近づいた。
「こ、来ないでっ！！」
拳を握って、カーテンを引っ張った。
「やめて！ナミちゃんっ！！」
人の家のカーテンをぶらさげている留め具がとれようとどうでもいい。
「俺っちに近づかなi((『うるせーよッ！！！』」
──殴った。彼の頬を見つけたので殴った。
「いたっ！なにす･･･！」
『うるさいッ！死ぬとか簡単に言わないでよッ！！』
「え？」
『こっちは死にてぇのに怖くて死ねねぇんだ！！
この世には死にたいって言う人がたくさんいる！
たった一回つらいことがあったからって全部の人生に暗示をかけてどうするの？楽しかった思い出まで見失わないでくれるかな？』
「ナミ･･･」
『それに何より、アンタが死んだら独歩さんはどうするのよ！？えらい悲しむわよ！？』
「独歩、ちん･･･」
いけない。死にたいなんて言うから焦って言いすぎた。
「ご、ごめん･･･もう死ぬなんて言わないから
───泣かないでナミちん」
は？あ、ああ、息しないで話したから疲れて汗でも出たんだと思った。
彼は駆けつけてその涙を拭った。
彼も私の涙を貰ったかのように泣いた。
結局彼は何に悩んでいたのかさえ忘れて、貴女を力いっぱい抱き締めたのだ。
「･･･よかったまた触れられる････
ねぇ、死にたいって本当？」
それは別の話だから･･･。
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なみ(プロフ) - ネイトさん» ふぁい！（クソデカボイスにやられて背中まっすぐになった）りょ、了解であります！！ (2021年7月16日 6時) (
レス) id: 617d92d894 (このIDを非表示/違反報告)
なみ(プロフ) - 葉山翔太を愛し葉山翔太に愛されない女さん» キャー！読んでくれたんですか！キャー！ありがとうございます！！ってえ？ええっ！？神はない。神は他の人だし、考えてくれた貴女ですもん！！面白いリクエストありがとうございました！！ (2021年7月16日 6時) (レス) id: 617d92d894 (このIDを非表示/違反報告)
葉山翔太を愛し葉山翔太に愛されない女 - あんなに素敵に書いてくれるなんてなみさんは神ですか.... (2021年7月15日 21時) (レス) id: d68a7d500c (このIDを非表示/違反報告)
ネイト(プロフ) - なみさん» ありがとうございます！！滅茶苦茶嬉しいです！貴方様のペースで大丈夫ですので楽しみにお待ちしてます！！応援しています！！！！！(クソデカボイス) (2021年7月15日 21時) (レス) id: 35e0137ada (このIDを非表示/違反報告)
なみ(プロフ) - ネイトさん» リクエストモチ歓迎します！けど、遅くなっちゃう可能性大です。おおっ！シンデレラっすか！めっちゃ面白くなりそうですね！頑張らせていただきます！りょ！ (2021年7月15日 18時) (レス) id: 617d92d894 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真灯
| 作成日時：2021年7月6日 16時
